記録的な暖冬により、雪と氷がほとんどないコンディションで争われた世界ラリー選手権(WRC)第2戦スウェーデン。このラウンドで優勝し、通算3度目のラリー・スウェーデン制覇を達成したセバスチャン・オジエ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)がラリーを振り返った。
競技初日から総合首位をキープし、一度もポジションを譲ることなく今季2勝目を飾ったオジエは、「またスウェーデンで勝つことができて最高の気分だ。本当にこのラリーが好きなんだ」とコメントしている。
「今週の前半は雪ではなく雨が降ることが多く、路面の氷もほとんど溶けてしまっていて理想的とは言えないコンディションだった。ただ、段々と気温も下がり雪も降ってきて、ウインターラリーらしいコンディションになったから、喜びもひとしおだよ」
オジエはデイ3走行中、総合2番手に8.8秒差まで詰め寄られる場面もあったが、そのデイ3を「これまでのドライバー人生でもっとも大きな賭けに出た日」と表現した。
「デイ3は前日夜から雪が降り積もっていた。僕たちが“清掃役”を強いられることは分かっていたし、最終デイ4にリーダーとして挑むべく、戦略を考えず全力でプッシュしたんだ」
「この勝利で、賭けが報われたよ」
また、昨年の第6戦イタリア以来の2位表彰台を獲得したヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20 WRC)は「僕にとっても、チームスタッフにとっても表彰台フィニッシュ素晴らしい結果だよ」と語っている。
「競技最終日は(後続との)ギャップも十分にあったから、ストレスフリーで走ることができると思っていた。だけど、ステージ走行中に木製のポストに接触して、ラジエーターに穴が空いてしまった。緊急処置が必要になったけれど、なんとかサービスパークまでたどり着くことができたよ」
「このドラマチックなできごとを除けば、素晴らしい週末だったと思う。今回、初めて新型i20 WRCをドライブしたけれど、マシンも快適だった、ただ、今後も優勝争いをしていくには、ドライビングとマシンセットアップを改善していかなければいけないね」