セルジオ・マルキオンネは、アルファロメオ・ブランドを復興させるにはコンストラクターとしてF1復帰を考える必要があり、その場合はフェラーリとタイアップする可能性が高いと述べた。
フィアット・クライスラーのCEOでフェラーリ会長も兼ねるマルキオンネにとって、アルファロメオに梃入れして世界的に有力なブランドにすることは重要な課題のひとつだ。そして彼はF1がその手段になりうると考えている。
「スポーツカーブランドとしての地位を改めて確立するために、アルファロメオはF1に復帰する可能性を検討することができるし、しなければならない」と、マルキオンネはイタリアのスポーツ紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」に語っている。
「おそらくはフェラーリの協力を得て、という形になるだろう」
アルファロメオは、昨年アストンマーチンがF1参入を考えた時に用いようとした「バッジエンジニアリング」の手法に頼らず、本格的なコンストラクターを検討しているという。
「アルファロメオは自社でシャシーを作れるし、エンジンも作れる」
1950年と1951年のF1世界選手権を獲得したのは、いずれもアルファロメオに乗るジュゼッペ・ファリーナとファン・マヌエル・ファンジオだった。その後、1960年代から1970年代にかけてエンジンサプライヤーとしてF1に関与したアルファロメオは、1979年から1985年まで再びワークスチームとして選手権を戦った。
だが、マルキオンネは、アルファロメオがF1復帰を試みるとすれば、フェラーリのエンジンを採用することで財政的負担を軽くできるとも述べ、そうしたパートナーシップを「優れた模範に学ぶという古典的手法」と表現している。
エンジンのタイアップには難しい面もあるのではという指摘に対し、彼はこう答えた。「確かにレッドブル・ブランドとフェラーリの相乗りは考えにくい。私がこう言うのは、エンジンを出さなかったという理由で彼らが私を批判するからで、そのような相手を迎え入れるかどうかは我々が決めることだ」
「このスポーツを存続させなければならない。そのために重要なのは、さらに多くの自動車メーカーがグランプリレーシングに参加するようにしていくことだ」
また、アルファロメオがル・マンに参戦する可能性はあるかという質問に、マルキオンネは「私がアルファロメオを走らせたいのは、やはりF1だ」と答えている。