世界ラリー選手権(WRC)第2戦スウェーデンは12日、SS2~4、SS7~9のデイ2が行われ、セバスチャン・オジエ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)がトップタイムを記録。総合2番手にはスノーラリーの経験が少ない若手ドライバーのヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20 WRC)が続いている。
今シーズンの北欧は暖冬により気温が高く、雪や氷がほとんどない異常事態に見舞われている。この第2戦はフルスノーラリーとされており、ラリーカーはスタッドタイヤでの走行が義務付けられているが、グラベル路面がむき出しの状態だ。そのため、主催者側は大幅にスケジュールを短縮。デイ1はセレモニアルスタートのみとなり、デイ2のSS2がオープニングステージとなった。なお、デイ2は雪が比較的残っているノルウェー国境付近で行われている。
一方、ドライバーからは大会を中止するべきとの声も挙がった上、デイ2スタート前には安全上の問題を理由にSS2のボイコットも検討されたが、全ドライバーの合意が得られなかっため断念している。
午前中に行われた3SSでは、マシンの左フロント部に軽いダメージを負いながもオジエがトップタイムを記録。2番手につけていたチームメイトのアンドレアス・ミケルセン(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)に対し、24.2秒のギャップをつけた。総合3番手にはクリス・ミーク(シトロエンDS3 WRC)がつけた。
オジエは午後に行われた3SSでも最速タイムをマークし、デイ2の全SSで首位を獲得する好走をみせた一方、ミケルセンとミークは相次いでクラッシュ。ミケルセンはリアにダメージを受けつつも総合7番手でデイ2を完走したが、ミークは開幕戦モンテカルロに続きデイリタイアしてしまった。上位を走る2台が脱落したこともあり、総合2番手にはスノーラリーの経験が少ない若手ドライバーのパッドンが浮上。オジエとのギャップは26.9秒となっている。パッドンと約7秒差の総合3番手にはマッズ・オストベルグ(フォード・フィエスタRS WRC)がつけた。
最上位クラスで唯一、DMACKタイヤを装着するオット・タナク(フォード・フィエスタRS WRC)が総合4番手。総合5番手はヒュンダイのサテライトチームから出場しているダニ・ソルド(ヒュンダイi20 WRC)が続いている。
、ヤリ-マティ・ラトバラ(フォルクスワーゲン・ポロR WRC)は序盤にドライブシャフトを破損。2輪駆動での走行を強いられたため、トップから4分以上遅れてしまったほか、ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20 WRC)は総合3番手走行中、トランスミッションにトラブルが発生。総合10番手まで順位を落としている。
13日のデイ3はSS10、12、14、16、17の5SSが行われる予定だ。