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もらい逃げは許さない! 「義理チョコ」のお返しに法的な義務はある?

2016年02月12日 10:31  弁護士ドットコム

弁護士ドットコム

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今年も、いよいよバレンタインデーです。本命の相手には14日(日)に渡すとして、今日12日(金)に職場で「義理チョコ」を配る方も多そうです。そして、1ヶ月後のホワイトデーには「お返しは何かな?」と期待するのは自然なこと…。


ところが、「ホワイトデーにお返しがなかった!」という事件は、日本全国で起こっているようです。ネット上にも、愚痴や怒りを吐露する投稿から、お返しをしなかった男性の心理を解説するものまで、様々な分析がなされています。


では、ホワイトデーにお返しをもらえなかった場合、法律を盾に「お返しをください!」と相手に迫ることはできるのでしょうか? 


原口未緒弁護士は「バレンタインにチョコをもらったとしても、男性がホワイトデーにお返しをする義務って本当はないんですよ」と話します。


「バレンタインのチョコレートを贈る行為は、法的にいえば『贈与』という契約にあたります。『贈与』は、自分の財産を無償で与える意思を表示し、相手が受諾することによって、その効力が生じる契約です。つまり、『贈与』という契約には、相手からのお返しは含まれていません」


残念ながら、ホワイトデーのお返しは、相手の善意によるものにすぎず、贈った側が「お返しをちょうだい!」と要求することはできないようです。


最後に原口弁護士は、こんな提言をしました。


「女性たちも『日頃の感謝をこめて』というより、ただ文化だから贈っているというのが本当のところではないでしょうか? 男性たちも義務感から贈っているだけで、両者にとって負担が大きい慣例となっているように思います。


そこで、来年はもう義理チョコを贈るのをやめてみたらどうでしょうか? お返しに関してモヤモヤすることもなく、お財布も痛みませんよ」




【取材協力弁護士】
原口 未緒(はらぐち・みお)弁護士
東京護士会所属。ココロもケアするカウンセリング離婚弁護士。コーチング・カウンセリング・セラピーなどをもとに、なるべく調停・裁判をしないで、スピード・円満離婚を実現する、『次へ進むための離婚』を提唱しています。

事務所名:弁護士法人 未緒法律事務所
事務所URL:http://mio-law.com