暖冬の影響により、スケジュール変更が検討されていた世界ラリー選手権(WRC)第2戦スウェーデンは、当初予定されていた21のスペシャルステージ(SS)のうち、13SSのみ実施されることとなった。これにより総SS距離は331.21kmから241.48kmへと短縮される。
ラリー・スウェーデンはWRC唯一のフルスノーイベントだが、今シーズンのヨーロッパは記録的な暖冬で気温が上昇。降雪量が少なく、路面もぬかるんだ状態となっている。そのため、大会主催者とFIA、WRCプロモーターの3者により、開催延期も含めたスケジュール変更の議論が行われていた。
そして現地時間8日の朝に、参戦するチームに対し走行距離を短縮するプランが提示され、チーム側がこれを支持。大会の延期は回避される形となった。
新しい走行プラン(アイテナリー)では、レッキ走行は24時間延期され、現地10日水曜日から翌11日木曜日に実施される。その後に予定されていたシェイクダウンは行われず、木曜夜のSS1も中止となった。このため11日はセレモニアルスタートのみの実施となる。
翌12日は午前中にSS2~4の3SS、午後にSS7~9の3SSが行われる予定。13日はSS10、SS12が午前中に行われ、SS14、16、17が午後に行われる。なお、SS12とSS16はラリー・スウェーデン名物のジャンプスポット、コリンズ・クレストを含むボルゴーセンでのステージだ。
競技最終日の14日はSS20とSS21の2ステージのみの走行で、最終ステージであるSS21はボーナスポイントが付与されるパワーステージとなる。
現地の予報では週後半には寒気が流れ込み、気温もマイナス10度前後まで下がるとされており、新しいアイテナリーもその予報に基づいて作成されている。ある関係者は「気温が下がるとことで、このアイテナリーは実行可能となる」と述べている。
「現在、路面は凍っておらずぬかるんでいる状態だ。しかし、マイナス10度まで冷え込めば、あっという間に凍結し走行に適したものとなる」
「例年とは異なり、コースサイドに雪の吹き溜まりはない。しかし、競技は十分開催可能だ」