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フォーミュラE第4戦:最後尾のブエミが驚異の追い上げ。バードが死守し今季初勝利

2016年02月07日 06:21  AUTOSPORT web

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ブエミの追い上げを死守しポールポジションのサム・バードが今季初勝利
アルゼンチンで開催されたフォーミュラE第4戦ブエノスアイレスePrix。決勝レースは、ポールポジションからスタートしたサム・バード(DSヴァージン・レーシング)が、最後尾から驚異の追い上げを見せたセバスチャン・ブエミ(ルノー・e.ダムス)を抑え今季初勝利を飾った。

 現地16時(日本時間4時)にスタートが切られた2016年の初戦。ポールポジションのバードは好スタートを決めトップをキープ。上位陣に順位の変動はなかったが、ブエミは3人を交わしオープニングラップで15番手に浮上する。

 周回を重ねるごとに順位を上げていくブエミ。チャンピオンシップを争うライバルのルーカス・ディ・グラッシ(アプト・シェフラー・アウディ・スポート)も7番手スタートからマイク・コンウェイ(ベンチュリ)、ロビン・フラインス(アンドレッティ)を交わし5番手に浮上する。

 ファンブーストを獲得したのはディ・グラッシ、ジャン-エリック・ベルニュ(DSヴァージン・レーシング)、トップを走るバード。ディ・グラッシは8周目にステファン・サラザンをオーバーテイクし4番手に。そして、ブエミは9番手まで追い上げを見せる。

 10周を終えて上位は、バード、ニコラス・プロスト(ルノー・e.ダムス)、アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ(チーム・アグリ)、ディ・グラッシが3秒以内で争う。

 上位陣に変動が起きたのは13周目。去年のウイナー、ダ・コスタは、ターン5のヘアピンでプロストをオーバーテイクし2番手に浮上する。しかし、ピットインが近づく18周目。メカニカルトラブルでコース上でストップし戦線離脱。このタイミングで各車ピットインへと向かう。


 2番手を走行していたプロストは、このピットインで1分8秒8と時間がかかり順位を落す。さらにアウトラップでコースオフを喫し7番手に後退する。

 最後尾から追い上げを見せていたブエミは、全車がピットインを終えると4番手まで浮上。さらに勢いを増し、3番手のサラザンに襲い掛かる。しかし、オーバーテイクしかけたところでダ・コスタのマシン除去のためセーフティカーが導入。このタイミングでのセーフティカーに、ブエミも怒りを露わに。

 23周目のリスタートですぐにサラザンを交わしブエミは3番手に浮上。ファステストラップを更新しながら、前を走行するディ・グラッシを追いかける。ブエミを抑えたいディ・グラッシだったが、獲得したファンブーストが効かないトラブルもあり28周目にブエミに交わされ3番手に後退。

 残りは5周。勝つのはポールポジションから逃げるバードか、それとも最後尾から驚異の追い上げを見せるブエミか。テイル・トゥ・ノーズの攻防は最終コーナーまで続いたが、バードがブエミを抑え今季初勝利を飾った。

 16人抜きを見せたブエミは2位に入りランキング1位をキープ。ディ・グラッシが3位に入り4戦連続表彰台を獲得した。両者のポイント差は4ポイントとなっている。

 フォーミュラE第2シーズン、次戦は3月12日にメキシコのメキシコシティで開催される。