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GLIM SPANKY、主題歌起用の映画『鉄の子』試写会に登壇 松尾レミ「いい化学変化が起きた」

2016年02月06日 13:21  リアルサウンド

リアルサウンド

GLIM SPANKY

 GLIM SPANKYが2月5日、東京・神楽座で行われた映画『鉄の子』特別試写会に登壇。主題歌に起用された「大人になったら」についてトークを繰り広げた。


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 『鉄の子』は、2月13日より公開がスタートする福山功起監督による最新作。埼玉県川口市を舞台に、親同士の再婚で家族になった同い年の小学生・陸太郎と真理子が結託し、両親を離婚させるために奮闘する様子が描かれた作品だ。


 イベントには、福山監督とGLIM SPANKYの松尾レミ、亀本寛貴が登壇。冒頭、亀本は主題歌に「大人になったら」が選ばれたことについて「エンドロールでこの曲が流れるんですけど、僕らとしては『うちの子大丈夫かな?』と参観日に行っているような気分でした」とコメントし会場の笑いを誘うと、松尾は「すごく光栄ですし、第三者的な目線で『映画に合うな』と。いい化学変化が起きたんじゃないかな」と語った。


 その後、松尾は同曲について「デビュー前からライブで歌い続けてきた曲で、大学3年生のときに作った曲」と前置きし、続けて「周りはみんな就職活動を始めて、自分はライブ活動ばかりをしていたんですけど、地元の長野県に帰ると、そこにいる人たちとは価値観が違って『そんなんでどうやって生きていくの。親不孝者!』と言われたり。でも、それを言う人が、昔はバンド活動をしていた人だったことを私は知っていたので、社会に出ることで子供の心はだんだん閉じてしまうと実感し、そんな心も私の歌でこじ開けたいと思って作りました」と楽曲に込めた思いを明かした。


 福山監督は同曲の起用について「音楽プロデューサーに『こんな曲があるんです』とアルバムを渡されて、その場で聴いたんですけど、声にならない声が伝わって来るし、作品とあっていると思った。ここまで『作品に合うな』と感じたことはなかったですね」と、楽曲と映画に大きな親和性を感じたことを述べた。


 ここで司会者から「映画音楽と通常の楽曲制作の違いは?」と尋ねられた松尾は「曲は一生自分が歌っていく子供のようなものなので、自分が思っているようなことしか歌いたくない。なので、いただいた映画を見て、心の底から『こう思った!』ということを伝えるようにしている」と、純粋に楽曲を書くことが、映画のためにもなるとコメント。亀本は今回が既存曲の起用であったことをふまえ「映画を見ていない状態で『主題歌に決まりそう』と言われて心配だったけど、試写で見させていただいて安心した」と語った。


 イベント後半の「質疑応答」では、楽曲のタイトルにちなんで「大人になってみてわかったことは?」という質問が飛び出し、これに松尾は「『大人ってどういうことかいつになってもわからない』ということがわかりました」と哲学的な返答。一方亀本は「『運転免許は高校卒業前に取っておくべき』。タイミングを逃してしまい、地元に帰るとお母さんに『車乗せて』とお願いしてしまう。結局、高校生時代と何も変わってないんですよね(笑)」と答えて会場の笑いを誘った。


 その後はGLIM SPANKYがミニライブを実施。2人によるアコースティックセットで「大人になったら」をパフォーマンスし、亀本が演奏する泣きのギターと、松尾のパワフルな歌声で、観客を釘付けに。最後には映画の試写会が行なわれ、イベントは終了した。(リアルサウンド編集部)