豊田章男社長のメッセージを代読した伊勢清貴専務と脇阪寿一 4日、お台場のメガウェブで開催されたトヨタの2016年モータースポーツ体制発表会。この中で、脇阪寿一がスーパーGT500クラスのドライバーから退き、LEXUS TEAM LeMans WAKO'Sのチーム監督に就任することが発表されたが、これを受けて、トヨタの豊田章男社長から寿一へとメッセージが贈られた。
昨年はWedsSport ADVAN RC Fをドライブしていた寿一だが、今回発表された2016年レクサス陣営のGT500ドライバーラインアップにその名前は記載されていなかった。そして、発表会も終盤に差し掛かったところで登壇した寿一は「スーパーGT500クラスから退く決意」を自ら口にした。
一方、体調不良により今回の発表を欠席した豊田社長だったが、“第一線”を退くこととなった寿一に向けてメッセージを用意。発表会に参加していた伊勢清貴専務が、メッセージを代読した。
「脇阪さん、2001年より15年間トヨタの仲間として活躍して下さり、本当にありがとうございました。スーパーGTでは3回もチャンピオンを獲得して頂き、ニュルのプロジェクトでもトヨタの味作りに力を貸して頂きました」
「選手として活躍する傍ら、テレビやイベントなどでクルマの楽しさを伝える広報部長的な役割も担って頂き、私モリゾウの思いをわかり易い言葉に置き換えてお客さんに伝えてくれる一番の代弁者であったと思います。これからもトヨタの仲間でいて欲しいし、クルマの魅力を伝える仲間でいて欲しいと思っています」
「現役を“引退”されるということで、これからは広報部長ではなく、広報担当役員……くらいの立場でさらなる活動をお願い致します。ということで、“ご昇格”おめでとうございました」
と、最後は豊田社長らしいユーモアで締めくくられたこのメッセージ。寿一は、若干目をうるませながら神妙な面持ちで伊勢専務の代読を聞いていたが、「役員報酬が気になります(笑)」と、いつもの“寿一節”も忘れなかった。
最後は、伊勢専務から花束も贈呈された寿一。発表会で自ら語ったように、「脇阪寿一“第2章”」に向けて、新たなスタートを切った。