トヨタ自動車は4日、2016年のモータースポーツ活動計画を発表し、今季もWEC世界耐久選手権のLMP1クラスに2台体制で参戦することを明らかにした。車両は新たに『TS050ハイブリッド』が投入されるとともに、新たに小林可夢偉がレギュラードライバーに就任している。
2014年にチャンピオンに輝くも、昨年はポルシェやアウディに対して劣勢での戦いを強いられ、最終的には未勝利でシーズンを終えることとなったトヨタ。迎える2016年シーズンは、車両も新たに悲願のル・マン24時間制覇、そしてチャンピオンの奪還を目指すこととなる。
今シーズン投入される新たな車両は『TS050ハイブリッド』と命名され、マシンに搭載されるTHS-R(トヨタ・ハイブリッド・システム-レーシング)は昨年まで搭載されていた3.7リッターのV8自然吸気エンジンに代わって新エンジンを採用。モーター/ジェネレーターユニットも容量を増やして引き続き前後輪に搭載し、「四輪回生/力行システムをさらに進化」させたという。ただし、新エンジンのスペックを含む技術的な詳細については、今回の発表では明かされていない。
またドライバーでは、昨年に引き続き中嶋一貴、アンソニー・デイビッドソン、セバスチャン・ブエミ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイが継続起用。一方、昨年限りで第一線を退いたブルツに代わって、可夢偉が起用されることとなった。なおカーナンバーについてはTBD(未確定)となっている。
ドライバーの組み合わせに関しては、可夢偉の加入以外は大きな変更はなく、1台は一貴/デイビッドソン/ブエミというラインアップ、そしてもう1台もブルツと可夢偉がそのまま入れ替わる形で可夢偉/サラザン/コンウェイというラインアップとなった。
また、TOYOTA GAZOO Racingとして各カテゴリーで車両カラーリングが統一されることとなり、今年は赤、黒、白の“GAZOOカラー”をまとってシーズンを戦うこともあわせて発表されている。