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関ジャニ∞、Hey! Say! JUMP、A.B.C-Z…それぞれのコンサートに見る、“一体感”の違いとは?

2016年02月04日 07:01  リアルサウンド

リアルサウンド

(C)タナカケンイチ

 ジャニーズのコンサートに行くと、得られることが多々ある。楽しさはもちろん、感動、ドキドキ感、非日常感…。人によってさまざまだが、その中の一つに「一体感」というものが挙げられると思う。しかし、各グループのコンサートを見てみると、その「一体感」にも違いがあるようだ。そこで今回は、関ジャニ∞、Hey! Say! JUMP、A.B.C-Zを例に挙げ、それぞれのコンサートで得られる「一体感」について考えてみたいと思う。


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■関ジャニ∞


 関ジャニ∞のコンサートといえば、トロッコやムービングステージ、照明などによる派手な演出が記憶に残る。先日終了したコンサートツアー『関ジャニ∞の元気が出るLIVE!!』ではバルーンも登場し、ファンを賑わせた。見ているだけで楽しい演出の中、一体感が出ていると感じる瞬間は、メンバーとファンが一緒になって振り付けをする場面ではないだろうか。関ジャニ∞の曲はもちろんダンスナンバーもあるが、メンバー全員でふざけ合いながら、ファンでもすぐに覚えられる振り付けの曲が多いように思う。例えば、「大阪ロマネスク」のサビ、「無責任ヒーロー」の出だし部分とサビ、「ズッコケ男道」のサビなどは、もはや会場にいる全員で踊るのが恒例となりつつある。メンバーの横山裕が「eighterたちは僕らと同じメンバーの一員」と発言しているように、ファンも関ジャニ∞の一員であると感じられる彼らのコンサートは、一体感で溢れているのだ。また、メンバーからファンに向かって感謝のメッセージが伝えられることも多く、そこには確かな絆が感じられる。


■Hey! Say! JUMP


 メンバー全員が20歳を超えたことで、すっかり大人の魅力をアピールするようになったHey! Say! JUMP。先日予約がスタートした2016年度版カレンダーも「いつもとはちょっと違う“オトナ”な顔」が見られるそうだ。コンサートでもその傾向があり、彼らの持ち味である“ワチャワチャ感”を出しつつも、大人の色気を感じるようなパフォーマンスが増えてきている。2014年のツアー『Hey! Say! JUMP LIVE TOUR smart』では「RELOAD」で見せた白いスーツとハットを被ったパフォーマンスが、2015年のツアー『Hey! Say! JUMP LIVE TOUR 2015 JUMPing CARnival』では「愛よ、僕を導いてゆけ」で見せた白のロングジャケットと赤いスカーフを身に着けて熱いラブソングを歌うパフォーマンスなどが話題となった。そんな彼らのコンサートで感じられる一体感は、「ファン全員が同じタイミングでときめくことができる」点にあるのではないだろうか。基本的にワチャワチャしているメンバーたちも、それぞれきちんと「キメ」を作ってファンのツボをしっかり抑えている。そのため、ファンの黄色い歓声があがるタイミングがぴったり合い、参加するファンも「アイドルのコンサートを見ている」というシチュエーションに存分に浸れるのではないだろうか。大人の魅力をアピールするようになってからは、それがより顕著になっている。


■A.B.C-Z


 メンバーのパフォーマンス自体が一体感で溢れている、A.B.C-Z。一糸乱れぬダンスとアクロバットは、観客の目を惹きつけて離さない。しかし、メンバーだけではなくファンの適応能力の高さも一体感を生み出している要因の一つだと思う。中でも、ペンライト演出は一体感が顕著に見える。A.B.C-Zのコンサートでは、毎回メンバーの河合郁人の指示の下、ファンがペンライトの色を変えたり、ON・OFFを切り替えたりして盛り上げる演出がなされる。もちろん、事前に練習はできないため本番一発勝負なのだが、失敗することはほぼない。また、適応能力の高さはファン1200人がエキストラ出演した「Legend Story」のMVでも発揮されている。1曲を通してノーカットで撮影されたこのMVにファンも参加しているのだが、当日の撮影会場での指示にも関わらず、見事に一体感を出し、少ないテイクでOKを出したのだという。「A.B.C-Zを応援したい」という強い思いが、ファンの適応能力、ひいてはコンサートでの一体感に繋がっているのかもしれない。


 上記3グループ以外のコンサートでも、それぞれのグループにおける一体感を味わうことができる。ジャニーズのコンサートに参加する醍醐味の一つである、「みんなで盛り上がる」という体験をぜひ一度味わってみてはどうだろうか。(高橋梓)