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美智子さま、コカリナという楽器を始めた”きっかけ”とは

2016年02月04日 06:00  週刊女性PRIME

週刊女性PRIME

1月16日、演奏会『コカリナ20周年記念コンサート 歓喜の歌』に参加された皇后美智子さま。 1998年の長野県で開かれた冬季五輪のときのこと。道路をつくるために伐採された木でつくったコカリナの演奏に美智子さまが興味を持たれたことが、きっかけだという。コカリナを日本に紹介し、その演奏家でもある黒坂黒太郎さん(66)が美智子さまの“先生”となった経緯について明かす。 「美智子さまは、当時の長野市長を通して“私も吹いてみたい”とのことでしたので、コカリナ1本と教則本をお贈りしました。 その後、“教えていただきたい”とご連絡があり、'99年の9月に御所にうかがうことになりました。 コカリナの演奏は人柄が出ると思いますが、美智子さまはとても優しい音をお出しになります。 よく“コカリナの音色はいいですね”“心が落ち着きます”と、美智子さまはおっしゃいます」 その1か月後、黒坂さんは美智子さま65歳のお誕生日のときにも御所に行き、お祝いのコンサートを開くことに。 「陛下が唱歌の『海』がお好きだということで美智子さまからリクエストがあり、コカリナで演奏したところ、大変喜んでいただきました。 “私の大好きな曲をやってくれてありがとう”というご感想が陛下からはありました。 その後も、美智子さまにはコカリナに心を寄せていただき、『浜千鳥』など主に日本の唱歌や童謡を練習されているようです」(黒田さん) '09年、福井県で開かれた『植樹祭』のときには、黒坂さんが贈った福井の木でつくられたコカリナを、美智子さまは首からさげて参加したこともあった。 「その後は、東日本大震災で焼けた石巻市の門脇小学校前の松でもコカリナをつくり、美智子さまにもお贈りしたところ、いつもお側に置き愛用されていらっしゃるようです。 被災した木でつくったコカリナをお持ちになるのは、その被災地や被災者に、心を寄せるということにもなっていると思います」(同) '13年12月には、東日本大震災で被災した岩手県の“奇跡の一本松”でつくったコカリナのコンサートにも、臨席された美智子さま。 「美智子さまは“私も練習します。奇跡の一本松のところでコカリナの大合奏ができたらいいですね”とおっしゃってくださいました」 そう話す黒坂さんは、最後に、こんなエピソードも明かしてくれた。 「美智子さまは、お出ましのときにもよくコカリナをお持ちいただいているようです。 滞在先で時間ができたときに、陛下の前で吹かれることがあるのかもしれません」