今シーズンからF1に新規参入するハースは、予定通り2月下旬のテストで新車を披露する。
現在、アメリカをホームとする同チームは、2月22日にバルセロナのカタロニア・サーキットで行われるプレシーズンテストで新車をコースデビューさせるべく、イタリアでシャシー製造元のダラーラとともに車体の組み立て作業にあたっている。
このテストの1週間前にはフェラーリのパワーユニットが搭載され、PUを初始動するとの情報を、チーム代表のギュンター・シュタイナーが英国オートスポーツに明かした。3つあるチーム拠点のひとつが位置するバンベリーにて、シュタイナーは以下のように語っている。
「パワーユニット始動は15日を予定している。ここからはひとつひとつの節目が重要になってくる。先日通過したクラッシュテストもそのひとつだ。あれは良かった。エンジニア・チームに自信を与えることができた」
「この始動は、ハースの歴史において次の重要な節目だ。その後はマシンを初めてコース上に出し、初のレースを走ることになる。けれども私にとってエンジン始動は大きな要素だ。期待もしているし、胸が高鳴る」
ロマン・グロージャンとエステバン・グティエレスの両ドライバーは来週、それぞれのシートフィッティングを行うことになっている。
「彼らはレースに向け、身体的な準備をする段階に入った。シミュレーターには乗っているが、本当のスタートは来週のシートフィッティングからになる。シートを得て、それからレースへと向かう。そこから全てが現実になってくるんだ」
2014年4月にエントリーを確定させて以来、長い準備期間を過ごしてきたハース。乗り越えなければならない障害もあったが、2月22日を前に大きな問題はないとシュタイナーは言う。
「いいタイミングでやってこれた。みんなも知っているように、マシンが非常に複雑なので問題が出たこともあったが、我々はレース屋なのだから、そういうことを解決するのには長けている。今はマシンを継続的に組み立てている段階にあり、ほとんどの部分が組み上がっているから、あとは全てをまとめ上げるだけだ」
「しかし我々は間違いなく初テストに参加するし、月曜の朝にはマシンを押し出すことになる。それがプランで、今はそうなるとしか思えない」
シュタイナーは、フェラーリがこれまでに果たしてきた役割や、これからもマシンを走らせるために引き続き組み上げに携わっていくことも、リラックスした様子で語った。
「フェラーリのパワーユニットは非常に良いものだが、彼らにとっては我々が初めてのカスタマーというわけではない。彼らは長くこの仕事を続けてきている。以前に何度も同様のことをしてきているため、たくさんの付加価値を与えてくれる。プロセスの中で何が必要かを正確に知っている」
「彼らのエンジニアはエンジン始動に何が必要かを教えてくれる。それはこれまでクライアントにパワーユニットを提供してきた経験からくるものだ。問題は起こらないと思う。ソフトウエアなど、何かがうまく機能しないこともあるかもしれないが、修復してやり直せばいい。よくあることだ」
開幕戦まで2ヶ月を切り、新規チームの準備もいよいよ最終段階に入っている。