ルノーF1チームのシートを失ったパストール・マルドナドだが、マノーのシート獲得に動くつもりはないとマネージャーが語った。2016年F1シーズンを前に残るレースシートはマノーの2席のみとなっている。
1日、マルドナドは「2016年F1シーズンのスターティンググリッドにつかない」と発表した。ルノーF1チームの前身ロータスとの間で2016年の契約をすでに結んでいたマルドナドだが、母国ベネズエラのスポンサー、国営石油企業PDVSAの支払いが予定どおりなされなかったことで契約を解除されたものと考えられている。
マルドナドに代わり、ジョリオン・パーマーのチームメイトは、昨年までマクラーレンに所属していたケビン・マグヌッセンが務めることが決まったと広く伝えられている。
ルノーは3日にF1体制発表を行うこととなっており、その場でドライバーラインアップも正式に発表される見込みだ。
マルドナドはF1参戦を断念した理由、ルノーとの契約終了の経緯、今後のプランといったことについては何も触れていないが、マネージャーを務めるニコラ・トッドは、ルノーとの友好的な話し合いの末に契約解除が決まったと語った。
「契約について細かいことを話すわけにはいかないが、ルノーとは友好的な形で契約を終了した。彼らに対し悪感情はない。彼らは非常に公平に振る舞った」とトッドが語ったとロイターが伝えている。
マルドナドは今季マノーのレースシートを狙うのではなく、来季彼にふさわしいシートを確保してF1に復帰することを目指すとトッドは述べている。
「今年F1で走れるという具体的な可能性はないと思う。2017年に復帰することを目指す」
「マノーは選択肢として考えられない。マノーに敬意は払うが、ウイリアムズとロータスで5年間走ったパストールにとってそこで走ることは何ら意味をなさない」
マノーは2015年コンストラクターズ選手権最下位の10位だったが、今年はメルセデスのパワーユニットを搭載することもあり、多数のドライバー候補が集まっている。有力候補のひとりであると考えられていたマグヌッセンのルノー行きが確実になったため、今季レギュラーは、2015年DTMチャンピオンでメルセデスF1チームのリザーブドライバーも務めたパスカル・ウェーレイン、インドネシア政府が支援するリオ・ハリアント、昨年レースドライバーを務めたウィル・スティーブンス、ロベルト・メリ、アレクサンダー・ロッシの中から選ばれるものと推測されている。