パストール・マルドナドが2016年F1に参戦しないと発表、ルノーF1チームのシートを失ったことが明らかになった。ルノーはマルドナドに代わってケビン・マグヌッセンを起用するものとみられている。
昨年の時点でロータスチームはマルドナドとの契約延長を発表していたが、その後チームはルノーに買収された。マルドナドは母国ベネズエラの国営石油企業PDVSAからサポートを受けてF1活動を行っていたが、原油価格下落によりベネズエラが財政危機に陥っている影響で、スポンサーマネーの支払いが遅れていたといわれている。
今年に入り、ルノーがマルドナドに代わってマグヌッセンを起用するといううわさが浮上、最近マグヌッセンと合意したと広く報じられるなか、マルドナドは1日、ファンに向けて声明を発表し、今季F1に参戦しないことを認めた。
「僕のF1での近い将来についてさまざまなうわさが最近持ち上がっていたことはご存じだと思う。僕は2016年F1シーズンのスターティンググリッドにつかないということを、本日お知らせする。皆さんが応援のメッセージをくださり、強い愛情を示し、僕の将来について心配してくれたことに感謝する。皆さんの応援を光栄に思うと同時に、自分のプロとしてのパフォーマンスを誇りに思う」
「神、家族、スポンサー、友人、ファン、そしてベネズエラを代表してモータースポーツ最高峰に参戦するという夢の実現を助けてくれたすべての人たちに対し、感謝の気持ちを改めて示したい」
「またすぐに会おう!」
現在30歳のマルドナドは、2010年にGP2でタイトルを獲得、翌年2011年にウイリアムズからF1デビューを果たし、2014年からはロータスF1チームで走っていた。2012年スペインGPで優勝、この1勝が2015年末までの5年のキャリアの中で唯一の表彰台となった。マルドナドはクラッシュや他車との接触が多いことでも知られている。
ルノーは3日の体制発表会で、ルーキー、ジョリオン・パーマーのチームメイトとして、昨年までマクラーレンに所属していたマグヌッセンを発表する見込み。マグヌッセンは2014年にマクラーレンからF1デビュー、初レースのオーストラリアで2位表彰台を獲得した。
現在F1で決定していないレースシートはマノーの2席のみとなっている。