ウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ(WSCC/旧USCC)開幕戦デイトナ24時間は現地時間30日~31日、決勝レースが行われ、エクストリーム・スピード・モータースポーツ(ESM)のスコット・シャープ/エド・ブラウン/ヨハネス・バン・オーバービーク/ルイス・フェリペ・デラーニ組2号車リジェJS P2・ホンダが総合優勝を飾った。
今年のデイトナ24時間には、4クラス合わせて54台がエントリー。予選では、雨のなかGTLMクラスの911号車ポルシェ911 RSRがトップタイムをマークするなどの波乱もあったが、レギュレーションによりSMPレーシングの37号車BR01・ニッサンがポールポジションを獲得。ESMの2号車リジェは2番グリッドから24時間の決勝レースに臨んだ。
序盤からリードを奪うなど上位争いを展開していったESMの2号車リジェは、残り2時間というところでオーバービークからデラーニへとドライバーチェンジ。その後、ウェイン・テイラー・レーシングの10号車コルベットDPから首位を奪取すると、そのままリードを守り切り、最終的には736周を走り切ってトップでチェッカー。ESMやエンジンメーカーのホンダにとっては初のデイトナ24時間制覇となった。また、2014年にアメリカン・ル・マン・シリーズとグランダムが合併して現シリーズが誕生してから、LMP2車両がデイトナを制するのも初めてのこととなる。
2位に入ったのはルーベンス・バリチェロもドライブした10号車コルベットDPで、首位とは26秒差でチェッカー。最後まで首位争いを展開したものの、終盤は排気ガスがコクピット内に入り込んでしまう症状に見舞われるなどのトラブルも抱え、最終スティントを担当したマックス・アンジェレッリは検査のためレース後に病院へと向かった。
そして3位は、レース後半にECUのトラブルに見舞われてピットストップを余儀なくされる場面もあったVisitFlorida.comレーシングの90号車コルベットDP。4位にアクションエクスプレスの5号車コルベットDP、そしてアレックス・ブルツもドライブしたフォード・チップ・ガナッシの01号車ライリー・フォードDPが5位となった。
一方、ポールシッターの37号車BR01は、ブレーキトラブルに見舞われて総合38位に。また0号車デルタウイングDWC13は序盤のクラッシュでレースを終えた。マツダ・プロトタイプの2台も、ともにトラブルに見舞われてチェッカーを受けることは叶わなかった。
GTLMクラスでは、コルベット・レーシングの4号車コルベットC7.Rが、チームメイトの3号車コルベットが最後まで僅差のバトルを展開。最後は、0.034秒差の僅差で4号車が競り勝ってクラス優勝を果たした。3位には、フレデリック・マコウィッキもドライブするポルシェ・ノースアメリカの912号車ポルシェ911 RSRが入り、スクーデリア・コルサのフェラーリ488 GTEが4位に。BMWチームRLLのBMW M6 GTLMが5位となり、フォードGT GTE勢は66号車がクラス7位、67号車がクラス9位となっている。
GTDクラスは、マグナス・レーシングの44号車アウディR8 LMSが優勝。約4秒差の2位にブラックスワン・レーシングの540号車ポルシェ911 GT3Rが入り、3位がライリー・モータースポーツの93号車ダッジ・バイパーSRTとなった。そしてオレカFLM09のワンメイクで争われるPCクラスは、JDC-ミラー・レーシングの85号車が優勝を飾っている。