フォース・インディアのチーフオペレーティングオフィサー、オットマー・サフナウアーによると、2017年シーズンの新レギュレーション決定の遅れが小規模チームの状況を厳しくしているという。2017年に大幅なレギュレーション変更が行われることは昨年5月に発表され、具体的な枠組みについての議論が続けられており、現在もヒースローでミーティングが開かれている。
限られたリソースと人員で運営されているフォース・インディアのようなチームでは、これが原因となって2016年のプランニングが困難になっているとサフナウアーは主張する。
サフナウアーはこの件について「間違いなく、レギュレーション決定の遅れが事態を困難にしている。我々には推測で開発を進めるだけのリソースがないため、もっと早い段階で分かっていたらよかった。他の小規模チームも同じ考えだろう。我々にできることは『こういうことが起きたらこうしよう、ああしよう』と言うだけだ。リソースが限られているので、レギュレーションが明らかになるまで待つしかない。新レギュレーションの調整が済んだ段階で詳細を検討し、2016年と2017年の競争力を鑑みつつ、少しずつ適切にリソースを切り替えていく」と英国オートスポーツに語っている。
切り替えのタイミングでは、さらなる問題が発生する可能性がある。
「800人もの人材がいるわけではない。つまりプログラムを同時進行させるのは、我々にとって難しいことなのだ。いつ切り替えをするかというのは、戦略的決定でもある。もちろん今はまだ何も決定していない。2016年に我々の相対的な競争力がどうであるかを見定めるまでは決められないからだ。2016年に競争力を持たず、さらに2017年までもを危機に晒すことはしたくない。それは良くないことだ」
「自分たちにどれだけの力があるか、チャンピオンシップでどの位置につけられるかを知る必要がある。それから正しいタイミングでリソースの切り替えを行うことで、2017年もコンペティティブに戦える」
サフナウアーは、2017年に関する議論は終わりに近づきつつあると感じている。また1周あたり5秒の短縮という変更は、オーバーテイクにおいて大きな影響を与えるとの考えを述べた。
「もっとスピードが必要だ。個人的には、GP2と我々はもう少し差別化されるべきで、マシンはもっと速くあるべきだと思う。これまでのレースのコースレコードを見なおしてみるといいだろう。ここ最近は更新がない。オーバーテイクに関して言えば、2017年のレギュレーションなら間違いなく可能になるだろう」と語り、新レギュレーションへの期待ものぞかせた。