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武田玲奈からは大ブレイクの予感しか漂ってこないーー広がる活躍分野と演技への期待

2016年01月30日 07:21  リアルサウンド

リアルサウンド

武田玲奈オフィシャルサイト

 NEWSの加藤シゲアキ原作のドラマ『傘を持たない蟻たちは』が佳境を迎えている。もともと6編の短編集であった原作から3つのエピソードを抜き出し、それをオムニバス形式にはせずに、連続ドラマとして脚色した点が実に興味深いドラマだ。第1話では『インターセプト』を、第2話では『恋愛小説(仮)』をそれぞれ劇中で執筆する小説の中の世界として描き出しており、第3話からは『にべもなく、よるべもなく』を過去の回想録として描いている。


 今週放送される第4話で最終回を迎えるのだが、ここでもベースとなるのは『にべもなく、よるべもなく』であろう。中学時代に親友から同性愛者であることを告げられた主人公の悩みを、いかに現代パートと結び付けるかに注目したい。同時に、最終回で主人公の中学時代の交際相手である舞が登場するのだが、それを演じているのが武田玲奈だと聞いては、ますます期待が高まるのである。


 彼女が演じる舞は、停学中だった主人公に想いを寄せ、やがて交際に発展する相手である。いわば、このドラマでようやく登場する、実在のヒロインであり、現代パートで同じ役を演じる、『赤い糸』でブレイクした南沢奈央と共に、ドラマ全体に大きな影響を及ぼす重要な役どころである。25分しかない枠の中で、決して出番は多くないとは思うが、彼女の存在が主人公・純と、その親友の啓介との関係性を占う位置にあるのでは、と見受けられる。


 このフジテレビ土曜深夜の「土ドラ」枠が再編成されてから今回が4クール目。1クールの間に短い連ドラを2本送り出している同枠では、これまでも『She』の松岡茉優をはじめ、『妄想彼女』の広瀬アリス、『テディ・ゴー!』の森川葵と、その後ブレイクを果たした若手女優がヒロインを務めている。武田玲奈もまた、彼女たちと同様に注目を集め、出演作が増えて行くと思われる。


 昨年の暮れに掲載した「2016年にブレイクしそうな若手女優5選」でも紹介した彼女。今年に入りまだ1ヶ月と経っていないが、すでにヤングジャンプや少年マガジンで表紙を務めるなど、雑誌グラビアに引っ張りだことなっている。また、今月から新しく放映が始まった江崎グリコのポッキーのCMでは三代目J Soul Brothersと共演。彼らの特徴的なダンスが話題となっているCMで、バスケ部の男子にポッキーを渡そうとする女子高生を演じており、今後バレンタイン商戦に向けた大事なCMの中で、商品名を読み上げる大役まで担っているのだ。


 また女優業の方でも、3月25日からは昨年女優デビューを果たした『暗殺教室』の続編、『暗殺教室 卒業編』が公開。まだ正式なキャスト発表はないものの、生徒役の多くが続投すると噂されているだけに、彼女も続投することであろう。さらに5月からは昨年大ヒットを記録した『ストロボ・エッジ』につづいて廣木隆一監督が少女漫画原作を手がけた映画『オオカミ少女と黒王子』が公開され、そちらへの出演も先日発表されたばかり。どちらもメインロールではないものの、ヒットが予想される話題作であり、彼女の知名度は間違いなく上っていくだろう。


 ヤングジャンプで「史上最大の逸材」と評された彼女は、そのキャッチコピーに劣らぬほど、近い将来大ブレイクする予感しか漂ってこない。ルックスもスタイルも、その存在感も、同年代の若手女優の中では群を抜いているだけに、まだまだ未知数な部分が多い演技のフィールドにおいて、もっと彼女を見てみたいという気持ちがより一層高まるのである。モデル、グラビア、女優と幅広い分野で活躍を見せる彼女は、順調にブレイクへの階段を上っているのだ。(久保田和馬)