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花粉症は先手必勝!薬を飲むタイミングは?

2016年01月29日 00:02  オズモール

オズモール

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日本人の4人に1人が悩まされているスギ・ヒノキの花粉は、その飛散が東京で始まるのは2月上旬~下旬で、ピークは3月上旬~中旬。なお、今年の花粉の量は前年比110%で、“やや多い”と予測されているそう(日本気象協会発表2016年春花粉飛散予測より)。

「毎年、花粉症でつらい思いをしているのなら、花粉が本格的に飛び始める前から準備をしておくことが大切です」と、銀座ケイスキンクリニック院長の慶田朋子さん。そこで、今から始めるべき花粉症対策のポイントを教えてもらった。

予防の大前提は、サングラスやマスクなどで花粉との接触を極力避けること。また、花粉の飛散が始まる2週間くらい前から、症状をやわらげる抗アレルギー薬による治療を受けることで、予防的な効果が期待できるとか。

「症状が出る前に治療を始めることで、発症のタイミングを遅らせたり、ピーク時の症状を軽くしたりする効果が期待できることがわかっています」(同)

処方薬の種類は、内服用の抗アレルギー薬のほかに、点鼻薬、点眼薬などが一般的。注射薬には、ステロイド注射、ヒスタミン注射、アレルゲン注射などがある。ただ、薬によっては、のどが渇いたり、眠気や倦怠感が出たりすることも。

また、ステロイド注射を繰り返し受けることで、皮膚や脂肪が萎縮してくぼんでしまう陥凹(かんおう)という副作用が生じると、これを回復させることは非常に困難なので、重症例かつ緊急時でない限り安易に受けるべきではないとか。このような副作用がほとんど生じないのが、点鼻ボトックスという治療法だそう。

「A型ボツリヌス毒素という、美容医療で使われているボトックス注射の主成分を直接鼻の粘膜にたらす治療法で、副交感神経の働きを抑えて鼻水の分量を減らしたり、目のかゆみを軽減したりする効果が期待できます」(同)

これは個人差があるけれど、点鼻した当日から約2~4週間程度、効果が持続する。自由診療で、費用は医療機関によって異なり、内服の抗アレルギー剤との併用も可能とか。

「ただし、妊娠の可能性がある場合は、こうした薬は原則として避け、どうしても症状がつらい場合には、医師に相談しましょう」(同)

毎年花粉に悩まされているなら、今年は先手必勝。早めに対策を始めて、ラクに乗り切って。


慶田朋子
銀座ケイスキンクリニック院長。医学博士。1999年、東京女子医科大学医学部卒業後、同皮膚科学教室入局。美容クリニック勤務などを経て、2011年に現クリニック開設。メスを使わないリバースエイジングケアをモットーに診察を行う。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本レーザー医学界認定レーザー専門医。著書に『365日のスキンケア』(池田書店)がある。