みなさんは毎日、どのくらいの睡眠時間を確保できているでしょうか。かのナポレオンの睡眠時間は、1日4時間だったと言われています。毎日決まった時間に寝ている人もいれば、不規則な人もいるかもしれません。
ビジネスパーソンは、高い成果をあげる人たちの睡眠習慣が気になることでしょう。11月13日付けのForbes誌にアリス・ウォルトン氏が寄稿した記事は、21人の成功者の実態を紹介。意外にも十分な睡眠時間を確保している人は多いようですよ。(文:夢野響子)
オバマ大統領は「午前1時~7時」の6時間
まず、1日7時間の睡眠をとっているのは、以下の5人の有名人。いずれも世界トップの経営者ですが、同じ睡眠時間でも就寝時間と起床時間は実にさまざまです。
・マイクロソフト創業者のビル・ゲイツ(午前0時~7時)
・アップルCEOのティム・クック(午後9時半~午前4時半)
・ハフィントンポスト編集長のアリアナ・ハフィントン(午後10時~午前5時)
・ツイッター創設者のジャック・ドーシー(午後10時半~午前5時半)
米国の有名な政治家・気象学者の故ベンジャミン・フランクリンも7時間(午後10時~午前5時)だったとか。やはり早寝をする人が多いようです。
米国のオバマ大統領は6時間睡眠で、午前1時~7時とやや遅寝。AOLのCEOティム・アームストロングは、午後11時~午前5時だそうです。ヤフーのマリッサ・マイヤーは午前0時に就寝し、睡眠時間は4~6時間。ヴァージングループのリチャード・ブランソンも同じ時間に就寝し、午前5時から6時の間に起床します。
英国の首相を務めた故ウィンストン・チャーチル(午前3時~8時)や発明家の故トーマス・エジソン(午後11時~午前4時)は5時間睡眠だったそうです。ただしチャーチルの場合は、昼寝を欠かさなかったというエピソードが有名です。
一方で、8時間睡眠を確保する人たちもいます。有名なのはアマゾンの創業者でCEOのジェフ・ベゾスで、午後10時から午前5時まで眠ります。モズのレオ・ウィドリッチとバッファーのレオ・ウィドリッチは、午前1時に就寝し、午前9時に起床するそうです。
短くても中断されない「質の高い睡眠」を目指すべき
睡眠の大切さはよく取りざたされますが、米国ジョンズ・ホプキンス大学の新しい研究では、「中断の多い長い睡眠」と「短くても質の高い睡眠」の間にはかなり大きな差があることが分かったそうです。
この研究をまとめたパトリック・ファイナン博士はその理由を「一夜の間に睡眠が妨げられると、睡眠段階を進むことができず、回復感のキーとなる『徐波睡眠』の量を十分にとることができないからだ」と説明しています。
睡眠時には、まぶたの下の眼球運動を伴う「レム睡眠」と、眼球が動かずに脳を休ませる「ノンレム」が交互に繰り返し表れています。「徐波睡眠」とはノンレム睡眠のうち、特に眠りの深い熟睡状態を指します。
質の高い睡眠を取ることで、記憶力の向上や長寿、創造性や集中力の向上、ストレスの軽減、カフェインなど刺激物への依存の減少、鬱へのリスクの低下、事故に合う危険度の低下などの効果があるようです。自分にとっての最適な睡眠パターンを知り、それを守ることはとても大事なことのようです。
(参照)The Sleep Habits Of Highly Successful People (Forbes)
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