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カルバン・クラインが日本限定コレクション発売、ディレクターが語るローカルへの新たな取り組み

2016年01月27日 16:32  Fashionsnap.com

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グローバルクリエイティブディレクターのケヴィン・ケリガン Image by: Fashionsnap.com
「カルバン・クライン プラティナム(Calvin Klein Platinum)」が、アーティスト今井俊介とコラボレーションした日本限定カプセルコレクションを表参道の期間限定店で先行発売する。これに合わせて、本国からブランドのグローバルクリエイティブディレクター、ケヴィン・ケリガン(Kevin Carrigan)が来日し、これまでにないローカルプロジェクトの取り組みについて語った。

カルバン・クラインが日本限定コレクション発売の画像を拡大

 現在ケリガンは、「カルバン・クライン プラティナム」、北米ラインの「カルバン・クライン ホワイトレーベル」、「カルバン・クライン ジーンズ」、「カルバン・クライン アンダーウェア」のグローバルクリエイティブディレクターとしてブランド全体のテーマの統一や製品デザインの統括を担当。自身の役職について「デザインとコマースのバランスが必要とされる仕事。デザインはもちろんクラフトやドレーピング、素材への知識が求められる。カルバン・クラインはミニマルなデザインと機能性が特徴のブランドなので、どの目的に合わせた服なのかを解釈して提案することが大切」と分析する。また、多岐に渡るラインを展開する「カルバン・クライン」のブランド・マネジメントについて「我々のように規模の大きいグローバルブランドは明確なヴィジョンを持たなくてはいけない。時にパワフルなグローバルヴィジョン、また時にはローカルなヴィジョンも必要」と言い、「今回のコラボレーションはまさしくローカルなプロジェクト。経歴など関係なしに才能あるアーティストに焦点を当て、彼らにプラットフォームを提供するというブランドのオープンさを伝えるためのとても良いアプローチ」と、プロジェクトがブランドの新たな側面を発信する取り組みであると話す。 ケリガンは、「かつてないほどパワフルで今やハイファッションへも多大な影響力を感じる」という、ストリートファッションに注目。「カルバン・クラインはフラットなデザインでモノトーンというイメージが強く、柄やプリントはあまり扱ってきていない。しかし今回、ピエト・モンドリアンやブリジット・ライリーが描いたような幾何学的でポップなデザインに挑戦しようと思いリサーチを始めた」とアイデアを膨らませていたところ、「Shunsuke Imai」という1人の日本人現代アーティストに辿りついたという。ポリエステルの布に模様がプリントされている今井の作品を見て「ファッションとの相性の良さを直感した」というケリガンは、すぐに日本のオフィス経由でアーティストにオファーし、コラボレーションが実現。「彼の作品は東京の街に溢れる光を表現していてカラフルでとても都会的。それを今回敢えて、3.11の震災の直後に来日した際に見た『光のない東京』という私の個人的な体験をデザインで表現したく、彼に色なしのパターンの制作を依頼した。グレーはブランドのシグニチャーカラーでもあり、まさにぴったりなピースに仕上がった」とプロセスを振り返った。また、期間限定で展開する今回のコレクションについて「大量販売するのでなく、それぞれのアイテムをアート作品と捉えて展覧会のように発表しようとShunsukeと話していた。半年前にプレスや関係者にコレクションを発表するという流れでなく、直接お客さんに披露し、実際に見て、手にとって購入してもらうというオンタイムの販売フローも今回のプロジェクトの特徴」と発売形式へのこだわりを語った。

 コレクションはメンズ・ウィメンズ・アクセサリー全14アイテムで構成され、店舗ではQRコードから商品の購入が可能。また1階では、スマートフォンを壁や商品にかざすと画面上でアニメーションが動き出すというAR技術を採用したインスタレーションを実施する。
■ Artwork by Shunsuke Imai for Calvin Klein platinum  日本限定カプセルコレクション ポップアップストア期間:2016年1月28日(木)~2月1日(月)住所:東京都港区南青山5-1-25 表参道ZEROBASE営業時間:11:00-20:00 (最終日は18:00閉店)問い合わせ先:03-6418-5875公式サイト