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会社のルールを改善したいときの根回し術

2016年01月27日 00:02  オズモール

オズモール

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「会議が長すぎる」とか「この作業、無駄な気がする」など、会社の業務で変えたほうがいいのでは…と思うことってない? 

でも、働く女性のアドバイザー的存在として多数の著書を執筆している有川真由美さんによると、「会社には、時代に合わない慣習や、形骸化していている慣習が残っていることもありますが、そうした現状を変えることに抵抗感のある人が多いのが現実です」とか。

「安定した経営を求める組織では、すでに定着しているルールを変えることを面倒に感じる人も少なくはありません。摩擦を生まないように改善を提案・実行するためには、上手に根回しをすることがコツです」(同)

そこで、どのようにすればうまく改善を提案できるのか、その方法を3つのステップで教えてもらった。


◆STEP1 親しい同僚に意見を聞く

そもそも自分の改善策が現状に対して有効ではない場合も。まずは親しい同僚に雑談レベルで相談して、意見を聞いてみて。そのときには、これまでの方法を頭ごなしに否定しないように気を付けるべき。

「現在のやり方を批判していることが万が一、従来のやり方を肯定している人たちの耳に入ると、『自分たちのやり方が否定された』と思われ、あなたへの風当たりが強くなる可能性もあります。断定的な言い方は避け、『こうしたらもっとよくなる可能性がある』というニュアンスで話すようにしましょう」(同)


◆STEP2 みんなの意見として上司に提案する

同僚の賛同を得られたら、さらにみんなのアイデアも取り込んで、上司に“みんなの意見”として提案しよう。提案する際は、なぜこの案がいいのか、メリットを中心に伝えると上司の同意を得やすくなるはず。

「上司の同意が得られそうな雰囲気になったら、『試しに1カ月だけやってみませんか?』などと、期間限定でトライすることを提案するのも手です。特に組織に変化を嫌う傾向があっても、期間限定なら比較的受け入れやすいでしょう。そこでいい結果が出せれば、改善策を本格的に実施しても反対意見が出にくくなります」(同)


◆STEP3 上司の決定事項として改善策を発表してもらう

上司の同意を得て改善を実施することが決まったら、上司による決定事項としてみんなに発表してもらおう。もし上司に発案者の名前を出すことを提案されても、それによって風当たりが強くなる可能性もあるので、ぼかしておいたほうが無難。

「ベテラン社員のなかには、目下の人間の意見でルールが変わることに不満を覚える人もいるかもしれません。でも、上司の決定事項だと言われれば、素直に従いやすいはずです」(同)

上下関係を配慮しつつ賛同者を集めるのがポイント。うまく立ち回ることで、改善を実現して。




有川真由美
作家・写真家。化粧品会社事務、塾講師、科学館コンパニオン、衣料品店店長、着物着付け講師、ブライダルコーディネーター、フリーカメラマン、新聞社広告局編集者など、多くの職業経験を生かして、働く女性のアドバイザー的な存在として書籍や雑誌などに執筆。44か国を旅し、旅エッセイも手がける。著書は『「働く女(ひと)」の77のルール』『いつも仕事がうまくいく女の41のリスト』(以上、PHP研究所)ほか多数。