男性の生涯未婚率は5人に1人、女性は10人に1人という時代。「生涯独身」も珍しくなく、生き方の選択肢として認められているはずだ。とはいえ、これだけ少子化問題が叫ばれると、やや肩身が狭くなることもあるのかもしれない。
適齢期になれば、周囲から「そろそろ結婚すれば?」「なんで結婚しないの?」などと言われることもある。しかし1月20日のはてな匿名ダイアリーには、それを鬱陶しく思う人が「一生独身でも非難されない最たる職業って何だろう」と書き込んでいる。
ただ心穏やかに「一人で生きたいだけ」なのに
投稿者の性別は書かれていないが、内容から男性と推測される。女性に対して「結婚はまだ?」というとセクハラになるが、男性に対しては無神経に言われることもあり、気になっているのかもしれない。
投稿者は「私は一生結婚したくない人間」と宣言するが、年齢を重ねるにつれて「周りからのプレッシャー」が大きくなってきて「正直うざい」という。「ただ心穏やかに一人で生きたいだけ」なのになぜかと悩み、仕事を変えれば解決するのではと考えたようだ。
「独身であっても非難されない職業に就くことができれば、きっと私は独身を謳歌することができるはずだ。そんな職業を教えて欲しい」
確かに適齢期ともなれば家族や親族以外にも、職場の上司や先輩から「身を固める」といった言い回しで結婚を強く勧められることがある。会社への帰属意識も高まると見られ、既婚者は独身者より出世で優遇されることもあるほどだ。
投稿者はまず、医師を考えた。「分かりやすい形で人の役に立って」いれば、周囲もとやかく言わなくなるのではないか。しかし収入があれば、余計「結婚して子供を育てるべき」と言われそうだ。
同じように消防士や自衛隊のような「命の危険が大きい職業」や、介護や飲食系の「キツい職業」、フリーターやブロガーのような「不安定な職業」ならばよいのかとも考える。その一方で、低所得な仕事は就きたくないらしい。
「ほんと、好きにさせてくれ」と共感する声が多数
なんとも漠然とした投稿だが、同じような悩みを持ち共感した人は少なくないようだ。はてなでは、この投稿に残されたブックマークが250件近く。トラックバックでコメントを残す人も多く、ある30代半ばのサラリーマンの男性は「共感するところがあるなぁ」「ほんと、好きにさせてくれ」とぼやいた。
「なんで他人に結婚させたがる人がいるのか本気でわからんよなあ」
「人に強要されて結婚することだけはやめておいた方がいい」
「同じことを考えている遠距離の女性を見つけて、肩書き上は結婚してるけど、実際は別居状態をキープできれば最高なんですけどね」
などとプレッシャーをかける周囲の無理解を嘆く人も。ラッパーや小説家など、クリエイティブな仕事を勧める人によれば、このような職業の中には「幸せなメンタリティを持たない事で創作ができている」人がいるからということだ。
宗教関係の職業もあがったが、世襲制だったりしてハードルが高い。「研究者」を提案する人もいたが、実は投稿者はすでに研究者としてそれなりの収入を得ていると明かしており、今の仕事が一番いいという人もいた。
「研究者...って言おうとしたら研究者なのかよ!」
「マジレスすると、『研究者(変人)』以上に独身OKな職業はないのでは」
「研究者ほど言われない職はないと思うぞ。どこ行っても後悔するタイプや」
「適齢期過ぎれば言われなくなる」という意見も
投稿者によると、職場には年を取った独身者もいるという。学術的な仕事は、一般的な会社員より独身でも影響が少ないように見える。「一回誰でもいいから籍を入れてから離婚をすればそれでよい」という裏技を提案する人もいた。
職業を変えなくても、適齢期を過ぎれば周囲は自然と諦めるという意見も。自身も同じ職業だという人は「研究者なら四十過ぎれば云われなくなる。というか、なった」と経験を語った。投稿者も数年我慢すれば、煩わしさもなくなるのかもしれない。
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