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クビアト「PU問題で、すべての期待を捨てた1年」

2016年01月22日 16:30  AUTOSPORT web

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苦戦を強いられた2015年シーズンを過ごしたダニール・クビアトは、今ではF1のあらゆる面を「より良く理解している」と感じている。

 2014年にトロロッソからF1デビューを果たし、安定した走りを見せていたクビアトは、2015年に姉妹チームであるレッドブルに移籍。レッドブルとパワーユニット提供元であるルノーの不仲によって厳しい1年となった。そのような状況の中、クビアトは自分自身の問題にも直面していたと言う。

「ルーキーイヤーの終盤には、ミスは何もしなくなっていた。だけど間違いが起きることもある。どんなドライバーにもミスはつきものだし、僕も日本とオースティンでクラッシュした。だけどそれらは偶発的なものだった。何かのせい、というわけじゃない。一瞬の出来事で壁に当たってしまう。そのことばかりを考えすぎず、ただ前進あるのみだ」

「オースティンに関しては、後半よりも前半に良い思い出があるから、ネガティブな感情よりポジティブな想いを残しておく。この2戦以外では、それほどのミスがあったとは言えない。浮き沈みの激しいシーズンで、中団グループにいると安定した走りをするのは難しい」と述べた。

 クビアトは、2014年に3度の優勝と9度の表彰台を獲得したレッドブルに加入した際、シーズン前にパワーユニットが不調だったとはいえ、表彰台や優勝を獲得することを期待していた。期待よりも相当に困難な1年になることが判明した時には、状況に適応するための時間を必要としたと言う。

「すべての期待を捨て置いて、焦点を合わせ直すだけの時間が必要だった。精神的な調整はいつだって難しい。最終的な順位のことは忘れて、ドライビングだけに集中した。それだけだ。それが効率の良いやり方だったと証明された。モナコ以降はよりポジティブなレースが多くなり、マシンのこともより前向きに理解できるようになっていったからだ。それでも完璧だったとは言わないが、少なくとも、より良い解釈ができるようになった」と、順調なルーキーイヤーとは裏腹に、精神的に試練の多い2年目だったことを明かした。