英オートスポーツ・インターナショナルショーで新活動を発表するスージー・ウォルフ ウイリアムズのテストドライバーを務めたスージー・ウォルフが、モータースポーツの世界で働く女性を増やすための活動をスタートすることを発表したが、F1商業面のボス、バーニー・エクレストンは、女性ドライバーがF1トップチームで走れる可能性は低いと発言した。
スージー・ウォルフは昨年末でレース活動から引退、先週、モータースポーツの世界でより多くの女性を活躍させるための活動“Dare To Be Different(他人と違うことを恐れるな)”を立ち上げた。アンバサダーにはウイリアムズの副代表クレア・ウイリアムズやGP3史上唯一入賞経験のある女性ドライバー、アリス・パウエルらが就任している。
しかしエクレストンは、F1で女性ドライバーが活躍できる可能性は低いとコメントした。
「能力のある(女性)ドライバーがいたとしても、彼ら(トップチーム)は真剣に起用を検討しないだろう。そうなると彼女たちは戦う力のあるマシンに乗ることはできない」とエクレストンがTSN.CAに対して語ったとCrash.netが伝えた。
「GP3で走った女の子がいたが、その後、何も起こらない」
2015年にはスペイン出身27歳の女性ドライバー、カルメン・ホルダがロータスF1チームの開発ドライバーに就任した。彼女はGP3に3シーズン参戦したが、入賞は果たせなかった。
イギリス出身22歳、2012年にGP3で1ポイントを獲得しているアリス・パウエルは、今回のエクレストンの発言が間違っているということを証明したいと語った。
「バーニーが間違っていると誰かが証明する必要があります。チームが女性ドライバーをまともに受け止めずにレースシートを与えないのだとしたら残念です」と彼女が語ったとSky Sportsが伝えている。
スージー・ウォルフは、新活動の発表に際し、「モータースポーツの門戸を開き、かつてのように男性が支配する世界ではなく、たくさんのチャンスがあるということを(女性たちに)示したい」と述べている。
スージーは2012年4月にウイリアムズF1チームの開発ドライバーに任命され、2015年には公式テストドライバーに昇格。2014年イギリスGPではFP1デビューを果たし、20年ぶりにF1グランプリウイークエンドの公式セッションに女性ドライバーが参加するという意味でも注目を浴びた。