イタリアを代表するラグジュアリーブランド『ドルチェ&ガッバーナ(Dolce & Gabbana)』。その「ドルガバ」がこのたび、ムスリム(イスラム教徒)の女性たちへ向けたニューラインを発表しました。
コレクションに並ぶのは、アラビア半島の国々における伝統的衣装「アバヤ」、そして頭に被るベール「ヒジャブ」。
【一見正反対な印象の両者だけれど……】
カラダのシルエットが隠れるよう、全体をすっぽりと覆い尽くすこれらの服のイメージと、華やかかつセクシーなデザインが魅力の同ブランドのイメージは、正反対。
ですが、両者が交わることで生まれた「アバヤ」コレクションは、上品かつモダン。ムスリムでなくとも身につけてみたい、と思わせるほどに、それはそれは美しいのであります……!
【柔らかな素材にうっとり】
ニューライン『The Abaya Collection: The Allure of the Middle East』がお目見えしているのは、海外サイト「Style.com/Arabia」および同サイトの公式インスタグラム。
アラビアの女性たちの優雅さと美しさを最大限に引き出すのは、柔らかなジョーゼットとシャルムーズ生地、レースなどで作られた、黒とベージュのドレスです。
【「ドルガバ」色を感じるデザイン!】
柄に使用されているのは、レモン、デイジー、そして水玉。これは同ブランドにおける2016年春夏コレクションのイメージであり、「伝統的なアバヤの特色はきちんと活かしつつ、ブランド色を盛り込むことも忘れない」という、双方の素晴らしい融合が見てとれます。
【中東女性たちのハートをキャッチできるか】
海外ファッション誌「Vogue」Web版は、アバヤコレクションの登場は、同ブランドにとって追い風となり多額の売り上げを記録するだろうと論じています。
かつて日本人や中国人などアジア圏の購買層を狙って作られた「ミニ・バッグ」は売れに売れ、今なおその人気は衰えていません。アバヤコレクションもこれに続くかたちで、中東女性たちの間で人気を得るに違いないと、予測しているようです。
【民族や宗教の違いを超えてブームになるかも?】
2月には、その全貌が明らかになる模様。
宗教上の規定が多い伝統衣装を、デザインの力で美しく仕上げたドルガバのこのライン。モードの新作という以上の、とても大きな意味をもっています。他ブランドもこの流れに続くのでしょうか……今後の展開が、非常に楽しみですね!
参照元:Style.com/Arabia 、Instagram(Style.com/Arabia) 、Vogue
執筆=田端あんじ (c)Pouch