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カシミヤ製品の偽装を防止、金沢工業大学らの鑑別方法が国際標準規格に採用

2016年01月18日 14:02  Fashionsnap.com

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カシミア100%のテキスタイル Image by: Fashionsnap.com
金沢工業大学、産業技術総合研究所等の研究グループが実証化を進めてきたDNAを用いた科学的鑑別方法が国際標準規格ISO18074に採用された。カシミヤ100%なのか、羊毛かヤクの混紡なのかを識別することができる鑑別方法で、カシミヤ製品の高い信頼性の確保と消費者利益の保護の観点から普及が期待されている。

金沢工業大学らの鑑別方法が国際標準規格に採用の画像を拡大

 カシミヤ繊維の鑑別方法は従来、光学顕微鏡による目視で行われてきたが、様々な加工が施されることから鑑別は困難で、羊毛やヤクなどの繊維を用いた偽装が絶えないことが問題になっていた。そうした状況を踏まえ、国立研究開発法人産業技術総合研究所と金沢工業大学ゲノム生物工学研究所、一般社団法人繊維評価技術評議会が一般財団法人ボーケン品質評価機構の協力を得て、識別試験の方法の改良と実証を進め、今回ISO18074に採用された。
 DNAを用いたカシミア繊維の科学的鑑別方法では、動物種が特異的にもつDNA塩基配列を分析することで繊維が由来する動物種を特定することが可能。染色された繊維を含む多様な製品で、カシミヤ繊維100%なのか、混紡なのかを特定することができる。