ダカールラリーは15日、サン・ファン~ビージャ・カルロス・パス間931km(SS距離481km)のデイ13(第12ステージ)が行われ、ミッコ・ヒルボネン(ミニ・オール4レーシング)が今大会初のステージ優勝を飾った。総合首位の座はステファン・ペテランセル(プジョー2008DKR16)が守っている。
2016年のダカールもあと2日。この日はサン・ファンから最終ビバーク地となるビージャ・カルロス・パスまでの931kmと、SS距離は481kmながらその全行程は今大会最も長いものとなった。
ここまでに50分以上のリードを築き、総合首位を走るプジョーのペテランセルは、この日も大量リードをうまく削りながらセーフティモードでステージを走り、ステージトップから約11分差の10位でフィニッシュ、約40分のマージンを手に、翌日のファイナルステージを迎えることになった。
「僕らには大量のリードギャップがある。だからすごく安全にいくことに決めていた」と、ペテランセルはこの日のステージを振り返った。
「それでもクルマの中にはかなりのストレスがかかっていた」
「大きなミスをすれば、クルマを簡単に壊してしまうことになる。一番重要なのは、全体のトップを守ることなんだ」
初のステージ優勝で総合3位のジニール・ドゥビィリエ(トヨタ・ハイラックス)に4分台まで迫ったヒルボネンだが、彼はスピードにそれほど自信があったわけではないという。
「とても難しいステージだった。リズムが常に変わっていくんだ」
「それほどスピードに自信があったわけじゃないよ。パンクは絶対に避けたかったからいくらか慎重にいっていたし、それで若干タイムを失っていたと思う」
「ミスをしなければ、おそらくトップ5かそれに近いポジションでフィニッシュできると思っていたんだ」
一方、逆転優勝にわずかな望みを残す総合2番手のナッサー・アル-アティヤー(ミニ・オール4レーシング)はヒルボネンから9秒差のステージ2位でフィニッシュ。
「本当に素晴らしく楽しいステージだった。(ステージが)長かったから慎重を要したけど、最初からプッシュしたよ」
「残り120キロ以上あるところで、タイヤが少しダメになってクルマが多少不安定になったけど、パンクも何もなく走り切ることができた」
「僕らはいい時間を過ごそうと心がけている。何ができるのか見ていくし、それを楽しみながら出来る限りのことをしているんだ」
最終日を前にした総合順位は、首位ペテランセル、2位アル-アティヤー(トップとの差40分59秒)、3位ドゥビィリエ(トップとの差1時間7分16秒)、4位ヒルボネン(トップとの差1時間11分42秒)、5位リーロイ・ポルター(トヨタ・ハイラックス/トップとの差1時間36分16秒)となっており、以下6位にホワン・ナニ・ロマ(ミニ・オール4レーシング/トップとの差1時間46分38秒)、プジョーのセバスチャン・ローブは前日の9位(プジョー2008DKR16/トップとの差2時間29分46秒)を守っている。
四輪市販車部門での3連覇に挑む日本のチームランドクルーザー・トヨタオートボデーは、ニコラ・ジボン/ジャン・ピエール・ギャルサン組がクラス1位の走りで市販車部門首位(2位に34分差)の座を守った。また、前日に原因不明のエンジントラブルに見舞われ三浦昂/ローラン・リシトロイシター組も復旧を果たし、クラス3位の走りで市販車部門4位につけている。
トラッククラスの日野チーム・スガワラ勢は、菅原照仁/杉浦博之組519号車が総合13番手、菅原義正/高橋貢組528号車は総合30番手につけている。
最終デイ14はビージャ・カルロス・パス~ロサリオ間699km(SS距離180km)が行われる予定。ダカールラリー2016のデイ13ハイライトはJ SPORTS 3で22時~22時30分に放送される予定だ。