一度は否決された、レース中の給油を復活させるという案が、2017年の導入を視野に入れて再検討されることが分かった。
昨年5月、F1ストラテジーグループが、F1のショー的要素を改善するための策のひとつとして2017年に決勝中の給油を再び導入することで合意したことが発表された。しかしその後、全チームが詳細な分析を行った結果、再給油が行われていた時期の方がコース上のオーバーテイクが少なかったなどとして、大きなメリットはないと結論づけ、7月、この案を推し進めないことに決めた。
ところが今週、FIA会長ジャン・トッドは、給油復活案を来週の会合で再度検討する予定だと語った。
2017年に決勝中の給油を復活させる可能性があるのかという問いに対してトッドは「イエス。そのとおりだ」と答えた。
「正直言って疑問を持っているので、ワーキンググループで話し合い、再給油を導入するのが正しいのかどうかについて再度検討する」
「再給油が禁止になった理由はお分かりだろう? フュエルリグの輸送にコストがかかったからだ。だが時代も変わり、今はどうすればうまくやれるかが分かる」
トッドは、再給油導入によってF1がより面白くなるのであれば、多少のコスト増は受け入れられると述べた。
「年間5万ユーロ(約640万円)だ。確かにコスト削減を望んでいるが、ショーの面でいいことであれば、これがF1の全体的なコストにおいては大きな問題とはいえない」
決勝中の給油はコストと安全面の問題により2009年末で廃止された。しかしF1商業面を取り仕切るバーニー・エクレストンやフェラーリ会長セルジオ・マルキオンネは、再給油復活を強く支持しているとBBCは伝えている。