1月12日、3連休明けの東京は広範囲にわたって通勤電車の大幅な遅延が相次いだ。きっかけは午前8時ころ、JR常磐線の綾瀬駅で乗客がホームから転落したこと。乗客が非常ボタンを押したため、駅の手前300メートル付近で電車が停車したという。
これを受け、後続列車に乗っていた40代の男性会社員が「会社の大事な会議に遅れてはならない」と言って自力で列車のドアを開けて線路上に降り、駅に向かって歩き始めた。このため駅員がこの男性を保護し、電車は午前9時17分まで運転を見合わせることとなり、6万4000人に影響が出たという。
「電車遅延を想定して時間に余裕を持つべき」と諌める声も
通勤ラッシュ中に長時間運休となった理由は、列車が運悪く架線のつなぎ目に停車してしまった影響もあるようだが、ネットでは一人の身勝手な行動で大勢の人に影響が出た、という形でウワサが流れた。
この混乱で被害を受けた人たちからは「ふざけるな」という批判とともに、そこまでして遅刻を回避したかったのかと呆れる声があふれている。
「一人の会社員の自分勝手によって、常磐線と千代田線と小田急と4都県にまたがって影響がでているらしいね」
「なんで会議遅れるくらいでパニック起こして、こんな行動を起こしたんだろう」
もしかすると普段から「遅刻は気持ちの緩みから」などと部下を叱責していた手前、どうしても定時前に行かなくてはならなかったのかもしれない。「社畜の鑑」「会議は人の命より重い」と同情する声もあった。
また、いかなる不可抗力があっても、絶対に遅刻をすべきではないという考えも根強く、
「本当の社畜ならその時間には既に出社している」
「そんなに大事なら電車遅延を想定してもっと時間に余裕を持つべきだと思うのだが」
という人も。万が一電車が事故を起こしても間に合うように、もっと早く家を出れば慌てることはなかったと諌める意見もあった。