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ここまでやります!急成長ベンチャーの新人研修 「営業志望もPhotoshop実習」「100均の商品でわらしべ長者」

2016年01月12日 13:40  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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こんにちは!平成広報女子会です。あけましておめでとうございます!

年が変わり、新入社員の入社まであと数か月になりました。新しいメンバーを迎え入れると同時に、多くの企業で新人研修が行われるかと思います。ということで、今回は平成広報女子会の企業の中から、特に変わった研修を行っている会社をご紹介します!

役員、GMもメンターとして参加、事業コンテストでビジネスの実践的手法を学ぶ

コンテンツマーケティングを展開するウィルゲート(東京・渋谷)では、例年、入社前の不安を取り除くため、また、同期との繋がりを強化するために実際のビジネスを体感できる研修を実施しています。

2015年は内定者向けに新規事業立案コンテスト「Willseed」を開催しました。このコンテストは、数人のチームごとに事業を企画、代表の小島に提案するというもので、社内でも定期的に開催されています。提案内容が認められ、そのままサービス化に繋がったものもあります。

内定者9人は、9月にこれを千葉県の合宿所で3日間かけて行いました。今回のテーマは「IT×◯◯」。世の中の課題を解決し、そして3年後に年間売上1億円を見越せる事業をグループごとに立案し、プレゼンを行いました。

企画中は、ウィルゲートのGM・役員も登場。メンターとして各チームを担当し、フィードバックを行います。「本当にこれは実現可能か?」「社会への価値や利益はしっかり担保できるのか?」など、ビジネスプランを机上の空論で終えないよう徹底的に考え抜きました。

最終日には、3チームすべてが内定者全員と役員・GMを前にプレゼンをしました。今回は「IT×不動産」で就活生向けのユニークな事業を提案したチームが優勝。東京での就職が決まった地方の学生にお祝い金や不動産情報を提供する、という事業で年間の採算モデルやリスクなどをしっかり踏まえた点が評価されました。

3日間、チームでかなり密な時間を過ごした彼ら。研修後には互いに課題を指摘し合えるようになるまでの関係性を築くことが出来ました。

参加者自身からも「社会人になることへの意識が高まった」といった声のほか、「経営者からの視点で多くのアドバイスを受け、事業構築の手法を学ぶことが出来た」といった感想も出ていました。ウィルゲートでは、こうした実践的な研修が、自社事業への理解や同期同士の信頼関係構築に繋がると考えています。

100円の商品がゴルフクラブに変身! ビジネスの基礎はわらしべ長者にあり?

医療・福祉ベンチャーのエストコーポレーション(東京・市ヶ谷)では2014年、15人の新卒社員が入社し、10日間にわたって研修が行われました。

例年、エクセルの使い方や電話対応といった基本的な内容に加えて、社長による「人間力研修」といった、ちょっと変わったプログラムを実施しているのですが、今回はその中でも、特にユニークだった2つの研修をご紹介します。

「明日は絶対普段着で来てね。万人ウケしやすい服装で動きやすい靴だと良いかも」――。前日、人事からこう言われた新入社員一同。この日は、終日社外で「わらしべ長者ゲーム」を実践しました。

道行く人に声をかけ、物々交換を行うこのゲーム。交通費1000円と100円ショップの商品を片手に午前は個人で、午後は3人ずつのチームになって行いました。100円の商品が高級和菓子や鍋を経て最終的に着物&下駄(着付けまで!)、ゴルフクラブ、ピアノキーボードなど豪華な商品に変わっていきました。中には御徒町の専門ショップで銃の実弾(100発)を手に入れた強者も。

第一印象だけでなく交渉力、根気強さが勝敗を左右するため、この研修を通じて社会人として必要な心構えを学べます。また、「誰よりも高価なものに変える」などの目標を決めて試行錯誤することで、PDCAサイクルの考え方も自然と身につけていきます。

続いて、寸劇研修では2つのチームに分かれ、ちょっとした劇をやりました。まず、主人公の年齢、性格、ベースとなる物語をくじで決定し、その条件に沿った10分間の物語を考えます。写真のチームは「24歳」「訛りがひどい」「ワンピース」を基に、上京したてのダメダメ新入社員が配属王(人事部長)になるまでのストーリーを披露しました。

演劇とビジネスには親和性があり、コミュニケーション能力やEQ(心の知能指数)を磨くのにも有効と言われています。自分の役割を理解して演じることは、問題発生時に、周囲と上手くコミュニケーションを取りながら、感情に流されず、冷静に行動することにも繋がります。

変わった研修でスキルもメンタルも鍛えられたのか、この代から事業責任者やチームリーダーに就任するなど新人の活躍が目立つようになりました。また、研修を通して同期の距離は一気に縮まり、入社して間もなく3年を迎える今でもほぼ毎月同期飲みを開催しています♪

営業職にもクリエイティブが求められる!? 全員参加のデザイン研修!

最後は、販促ツールの企画・制作事業を行っているSPinno(東京・松が谷)の研修をご紹介します。SPinnoでは現在、2016年春に入社予定の大学生6人が、週に1~3日出社しインターンとして働いているのですが、「販促物を制作する」という事業内容への理解を深めるべく、11月に5日間のデザイナー研修を実施しました。

内容は社内のデザイナーが実際の業務で使っているAdobeの「Illustrator」や「Photoshop」を使って、ポスターやクリスマスカード、年賀状などの作品を作るというもの。しかも、デザイナー志望だけでなく、これまでこうしたソフトを使ったことのない営業志望の学生も全員研修を受けます。

SPinnoには社員数171人のうち約60人がデザイナーです。ただ、営業部署に配属されたとしても、自社製品のデザインに関して少しでも知識がある方がクライアントとのコミュニケーションを円滑に進めることができるだろう、と考えのもと実施されました。

社内のデザイナーの指導のもと、初めて使うソフトに悪戦苦闘しながら作品を作り上げたインターン生たち。中には、レイヤーを何重にも使い、プロが見ても感心するクオリティのものを作る人もいました。実際にデザインを経験したことで、改めてモノ作りに興味を持った人も多く、

「シンプルなデザインでも、商業レベルのものを作るのはなかなか難しいのだなと実感しました」

なんて感想も。また、入社前の11月という時期に研修を受けることで実際の仕事を早めにイメージすることができた、という人もいたようです。2016年入社から始めたデザイン研修でしたが、先輩社員からも「ペンタブの操作に慣れるまで苦労したので、自分も最初に基礎を教えてもらいたかった」という声が出ていました。

そして、研修がどこまで進んだか一目で把握できるように、社内に内定者それぞれのオリジナルのアバターを貼りだしています。デザインのほか、来客対応や名刺交換、梱包作業といった研修項目をこなすごとに新しいアイテムが追加され、自由にカスタマイズしていきます。

無機質な進捗表にするのではなく、カラフルなアバターにすることで、学生のモチベーションのアップにも繋がっています。社内の人通りの多い場所に貼っているので、先輩社員もどんな後輩が来るのかイメージしやすくなるようです。

以上、ベンチャー3社のユニークな新人研修をご紹介しました! どの研修もしっかりとした目的があり、ユニークなだけでなく社風や企業文化の醸成にも役立っていそうですね。次のテーマは「働く女性」です。ベンチャー企業で活躍する様々な女性社員を紹介いたします! お楽しみに!

【平成広報女子会】
広報担当者養成機関「東京PRアカデミー」参加者らによって結成された「平成生まれの女性広報担当者」の集い。現在、ITベンチャーを中心に41社から42人が参加している。次の時代を担う広報担当者になるべく日々勉強中。

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