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世界的な暖冬でアパレル市場に打撃、米では売上最大2割減

2016年01月12日 11:12  Fashionsnap.com

Fashionsnap.com

 エルニーニョ現象による海水温の上昇で、日本のみならず全世界的に「暖冬」が続いている。この異常気象でアパレル小売業、特に衣料品への影響が顕著に現れている。

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 米コンサルティング会社「Planalytics」の調べによると、米アパレル市場で昨年11月1日から12月31日において売上損失額は5億7,200万ドル(約670億円)で、米国全土で冬物の売り上げが例年に比べ10%、NYなどの寒冷都市だと最大20%下落しているという。また、イギリスにおいては損失額が1億2,000万ドル(約140億円)に上り、欧州にも影響が及んでいる。アパレル小売りの「ネクスト(NEXT)」や「エイチ&エム(H&M)」は、12月の売り上げの落ち込みが暖冬によるものと発表し、「ギャップ(GAP)」や百貨店の「メイシーズ(Macy's)」はクリスマスセールを前倒しにするなど施策を講じる企業もあった。 国内では、先週ファーストリテイリングが暖冬により冬物実需商品の販売が苦戦し、減収減益を発表するなど世界的な暖冬がアパレル市場に及ぼす影響はしばらく続きそうだ。