トップへ

本当は間違っている!?あの化粧品の使い方

2016年01月11日 00:02  オズモール

オズモール

写真
美肌効果を期待できる新成分や便利な機能性を持つものが、日々さまざまに登場しているスキンケアアイテム。

「化粧品は、上手に使えば心強い味方になりますが、その成分特性や、アイテム自体が持つ長所と短所を理解せずに使うと、肌トラブルの原因になることもあります」と日本化粧品検定協会・代表理事の小西さやかさん。

例えば、エイジングケア成分として美容液によく配合されているレチノール(ビタミンA)は、肌の弾力に関わるコラーゲンなどのタンパク質を増やしたり、皮膚のターンオーバーの活性化を促したりするため、しわやたるみをケアする効果が期待できる。ところが、使う時間帯を間違えるとトラブルを引き起こす可能性が。

「レチノールは紫外線を浴びるとトラブルを起こしやすい、光毒性があります。朝のお手入れにレチノール配合の化粧品を使い、そのまま外へ出てしまうと、紫外線に反応して炎症やかゆみを引き起こすことがあります。そのため、レチノール配合の化粧品は、夜のお手入れのみで使うのが正しいのです」(同)

また、化粧水、乳液、美容液が一体化しているオールインワンタイプの化粧品は、時間と手間が省けて便利。でも実は個別にフルラインで使用する場合に比べると、潤いをキープする効果が少ないものも。

「オールインワンタイプの化粧品は、透明タイプだと肌の水分蒸発を防ぐための油分が含まれていないものも多く、白濁タイプであればごく少量含まれています。一方、乳液には10~50%、クリームには20~50%程度配合されています。そのため、特に、透明タイプのオールインワンタイプの化粧品のみの使用だと、うるおいがキープできず乾燥を招いてしまう可能性があります」(同)

オールインワンタイプの化粧品を使うなら、最後にクリームやオイルでの油分補給も行って。

また、妊娠中は使用を避けたほうがいいスキンケアアイテムもあるそう。

「セージなどのケトン類とバジルなどのフェノール類は、皮膚から吸収されて運ばれ、胎児の発達異常や催奇形性のリスクがあると言われていますので、妊娠中は避けた方が安心です。ただ化粧品には、塗布しても問題ない程度の極微量しか配合されていないので、そこまで気にする必要はありません」(同)

化粧品の特性を理解すれば、肌トラブルを最小限にすることができそう! 

小西さやか
日本化粧品検定協会の代表理事を務める。大手化粧品メーカーでの6年間の研究開発の経験を活かし、科学的視点から美容、コスメを評価できるスペシャリスト“コスメコンシェルジュ”として活動中。その知見から無駄なお手入れを省いた最短最適な美容法「なまけ美容」を推奨。今まで、毎週200種以上の化粧品を評価。その鋭い評価が好評で、各種の雑誌やメディアで新作コスメの評価を担当している。著書は「日本化粧品検定協会(R)公式 コスメの教科書―1級・2級対策テキスト」(主婦の友社)、「なまけ美容入門―「科学的な分析」でムダを省いたキレイの魔法」(主婦の友社)、「90パーセントのクチコミは間違っている?!  勘違いだらけのコスメ神話 (ビーズアップビューティブック)」(スタンダードマガジン)、「効果が9割変わる「化粧品」の使い方 すっぴんも、メイク後もキレイな人の習慣」(青春出版社)。