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EXILE HIROが松本利夫、USA、MAKIDAIの卒業とグループの今後を語る「新陳代謝を繰り返すべき」

2016年01月09日 11:01  リアルサウンド

リアルサウンド

『中居正広の金曜日のスマたちへ』公式HP

 1月8日放送の『中居正広の金曜日のスマたちへ』(TBS系)に、EXILEが出演。この特番では2015年をもってEXILEのパフォーマーを卒業した松本利夫、EXILE USA、EXILE MAKIDAIと現役メンバー15人が全員登場し、再現VTRやトークを交えてグループの歩みを振り返った。


 冒頭、SMAP・中居正広は「みんな辞めないでって言ってるのに卒業する意味がわからない」と3人の卒業について触れると、EXILE ATSUSHIも「HIROさんのときは、年の離れたお兄ちゃんが卒業する感じだけど、この3人は友達が遠くに引っ越しちゃう気分」とつぶやいた。


 ここで番組は映像とともにEXILEのヒストリーを紹介。ZOOの最年少メンバーだったHIROが1989年にデビューした際、松本利夫、EXILE USA、EXILE MAKIDAIの3人はテレビでその光景を見ていたという。松本はゲーム好きの少年。MAKIDAIは成績優秀・スポーツ万能・イケメンという恵まれた環境、USAはダンス好きの両親の影響で踊ることが嫌いになっていたという。その後3人はダンスに興味を持ち意気投合。資金を貯めて行ったダンスの本場・ニューヨークでは当時一世を風靡したクラブ『トンネル』に行ったことを紹介した。


 1999年に、ダンサーチームBABY NAILを結成した3人と、ZOO解散後に新しい居場所を探していたHIROが邂逅。「踊りが前に出るグループを作りたい」と熱く語るHIROに3人は共鳴し、ボーカルを加えてJ Soul Brothersを結成した。しかし、始まったばかりのグループの知名度が高いわけはなく、USAは当時の状況を「ライブはやっているけど他のスケジュールはスカスカで」と振り返り、HIROも「一番苦労していたチームの名前が三代目になってここまで愛されるなんて、神様がいるのかなと思った」と、三代目J Soul Brothersのブレイクを感慨深く語った。


 ATSUSHIが加入し、EXILEへと改名したグループは、青山に小さな事務所を借り、スケジュール管理なども自分たちでこなす事務所「有限会社エグザイル・エンターテインメント」を設立。このころのEXILEは『Choo Choo TRAIN』のヒットこそあったものの、松本、MAKIDAI、USAらパフォーマ-3人を含むグループの知名度が課題で、USA曰く「バックダンサーのみなさん」と言われることも多かったという。その悔しさから、3人はパフォーマンス向上のため徹底的なトレーニングを積み、他グループを凌駕するダンス力を身につけるに至った。


 番組では次第にパフォーマーのダンスが世の中に浸透した結果、次世代メンバーがそれを目撃し、現在の層の厚さを生み出したことを紹介。スタジオではEXILEの若手メンバーにアンケート調査が行なわれ、岩田剛典の口から松本が“キス魔”であること、USAがテキーラ・マエストロの資格を持っており、メンバーへ執拗にテキーラを勧めること、MAKIDAIが優しすぎて後輩が恐縮していることなどが紹介された。


 番組中盤では、HIROはメンバーと会社設立当初から『美味いメシを食うための会議』という、夢と現実を見直すための会議を定期的に行ってきたことを紹介。EXILEはグループを輝き続けさせるため、メンバーを増員したが、これもその会議の結果として辿り着いたものだという。HIROはこのことについて「パフォーマーはアスリートだから、50歳をすぎても踊れるわけじゃない。がっかりさせたくないんで、新陳代謝を繰り返すべきだとメンバー全員が思っている」と語った。そしてそのサイクルを体現するかのように、2013年にはHIROがパフォーマーを勇退、これを機に、松本・MAKIDAI・USAの3人もパフォーマーとしての今後を考えるようになった。


 松本はパフォーマー卒業について「鍛えればあと5年はできるけど、また5年後に同じことが起こるから」と語り、いずれ訪れるのであれば、グループの今後を考えたときにこのタイミングが引き際だと判断したそうだ。番組ではメンバーへ卒業を発表した際のVTRが紹介され、ATSUSHIはこのときのことについて「HIROさんが勇退するときのほうが不安だったけど、寂しさは3人のほうが大きい。初期から一緒にやってきたので」と説明し、自身の卒業については「最近この話になると考えるんですけど、今のところは僕とTAKAHIROが歌ってないとEXILEじゃないから。もちろんSHOKICHI、 NETHMISHも歌えるんですけど、サングラスの男がEXILEにいないと…と思ってもらえる間は全うしたい」と語った。


 ここで番組は、ATSUSHIが3人に向けて書いた「UPSIDE DOWN」のMV撮影時に、彼が松本・MAKIDAI・USAに宛てて感謝の手紙を書いたことを紹介。ただし、松本に宛てた手紙だけは異なる内容だったという。2006年、SHUNが脱退し、ATSUSHIの喉にポリープが出来たことでグループは活動休止、松本もベーチェット病にかかってしまったことによる焦りと危機感から、ATSUSHIは「続けるなら真剣にやってください。やるからには命をかけてください」と松本に言ってしまった。ATSUSHIは「UPSIDE DOWN」の手紙でこのことを謝罪し、スタジオでも「苦しんでいる松ちゃんにひどいことをしてしまった。手紙を渡そうとしたけど、渡せなかったこともある」と当時を振りかえった。


 番組後半では、昨年12月27日まで行われてきたドームツアーの密着映像を紹介。夏前から仕込みを行ない、半月前には長野県で本番と同じ状況を作ってリハーサルを実施するなど、入念な準備を経て開催されたツアーは、福岡ヤフオク!ドームで最終日を迎えた。サプライズでステージにHIROが登場したり、ATSUSHIが3人へ向けた歌を贈るなどし、『CDTVスペシャル!年越しプレミアライブ 2015 ⇒ 2016』で最後のパフォーマンスを行ったVTRをもって、番組が終了した。


 今後、MAKIDAIはDJ、USAはダンサー、松本は舞台と、それぞれ活動を続けることが決定している。拡大を続けるグループに負けないキャリアを、3人は築くことができるか。引き続きその挑戦を見守りたい。(向原康太)