2016年のダカールラリーは6日、フフイ~フフイ間629km(SS距離429km)のデイ4が行われ、ステファン・ペテランセル(プジョー2008DKR16)がトップタイムをマーク。総合首位のセバスチャン・ローブ(プジョー2008DKR16)とのギャップを4分48秒に短縮した。
デイ4のステージは標高3500メートル付近のフフイを周回するルート設定。標高が高いため、ドライバーはもちろん、エンジンにとっても過酷なステージとなっている。また、ビバークエリアでの整備が禁止されるマラソンステージとして設定されている。
トップタイムを記録したペテランセルはステージの第1チェックポイントを通過した時点で、ローブやナッサー・アル-アティヤー(ミニ・オール4レーシング)より1分以上速いタイムを記録。その後、ローブには39秒までギャップを縮められたものの、ステージ首位でフィニッシュ。総合順位で首位ローブとのギャップを4分48秒とした。
「一切のミスをせず、序盤からいいペースで走ることができた。いい内容だったと思っている」とペテランセル。
「ただ、競技が始まってまだ3日目で、私たちは事前テストで予定していたメニューをこなせていない。自信過剰にならないように気をつけなければいけないと思うんだ」
「それでも、この結果でいままでの努力が報われた。エンジンへのアップデートが働いて、今年は標高が高い場所でもパワーを発揮している。マシンバランスも整っているから、楽に運転することができているよ」
ステージ2位はカルロス・サインツ(プジョー2008DKR16)が獲得。サインツはステージ序盤に3分近くタイムをロスながらも、ペテランセルから11秒差でステージを走りきった。デイ2でエンジントラブルがあり、10分以上タイムを失っているサインツは、トップと13分4秒差の総合5番手まで順位をあげている。
昨年王者のアル-アティヤーがシリル・デプレ(プジョー2008DKR16)のタイムを1分近く上回り、ステージ4位を獲得。プジョー勢によるトップ4独占を阻んでいる。
総合では首位ローブと11分9秒差の総合3番手を維持したアル-アティヤーは「全力でプッシュしたけれど、プジョーのスピードについていくことはできなかった」とコメントした。
「努力はしたけれど、(ステージ3位の)ローブに追いつくことは不可能だった。彼のマシンは本当に速いよ」
前日、総合2番手につけていたジニール・ドゥビィリエ(トヨタ・ハイラックス)はステージ11位タイムと苦戦し、総合6番手まで後退したほか、ミッコ・ヒルボネン(ミニ・オール4レーシング)も総合7番手まで順位を落としている。これにより、総合4番手にはリーロイ・ポルター(トヨタ・ハイラックス)が浮上した。
四輪市販車部門での3連覇に挑む日本のチームランドクルーザー・トヨタオートボデーは、ニコラ・ジボン/ジャン・ピエール・ギャルサン組がクラス首位(総合44番手)へ浮上。三浦昂/ローラン・リシトロイシター組はクラス5番手を維持し、総合53番手となっている。トラッククラスの日野チーム・スガワラ勢は、菅原照仁/杉浦博之組519号車が総合18番手、菅原義正/高橋貢組528号車が総合39番手と、どちらも順位を上げている。
明日のデイ5は引き続きマラソンステージとなっており、フフイからボリビアのウユニまでの641km(SS距離327km)が行われる。ダカールラリー2016のデイ4ハイライトはJ SPORTS3で22時~22時30分に放送される予定だ。