フェラーリ会長セルジオ・マルキオンネは、昨年比較的遅い時期までSF15-Tの改善を推し進めていったことで2016年型マシンの開発作業に集中するのが遅れたと認めた。しかしそれが今年の戦いに影響することはなく、メルセデスにチャレンジできるとの考えを示している。
2014年は1勝もできなかったフェラーリだが、2015年に復調、メルセデスの最大のライバルとして3勝を挙げ、コンストラクターズ選手権2位を獲得した。
2015年に最後まで戦うため、今年の作業に遅れが出たが、それが不利につながることはないとマルキオンネ会長は語った。
「(チームプリンシパルのマウリツィオ・)アリバベーネは、2015年のマシンを完成させるため、いくつかの面で遅らせた部分があったと認めるだろう」とマルキオンネ。
「彼が不平を言わないといいのだが。16年のシャシーに関し、一部作業の開始を多少遅らせた。しかし規則の下で適切な作業を行うために必要な時間と資金は十分ある」
「従って、メルセデスに挑戦できると自信を持っている。16年のマシンには極めて明確な考えと解釈を持ってアプローチした。このマシンがメルセデスに挑戦できない可能性はほぼないといっていい。勝てるかどうか予測するのは大胆すぎるが」
「時期を見てマシン開発をスタートした。言い訳はしない」
マルキオンネは、今年もメルセデスが最大の強敵になると考えている一方で、メルセデスはフェラーリに対してこれまで以上に敬意を払うはずだと語った。
「メルセデスは恐れるべきライバルだ。彼らには2016年にいい状態で戦っていくための十分な資金がある。非常に優れたノウハウもある。彼らをみくびるべきではない。2015年に大きく進歩しているし、2016年にも彼らのマシンはさらに大きく改善されるはずだ」
「彼らを尊敬しており、ライバルであると考えている。だがコース上で戦うことを我々は恐れていない」
「(ダイムラー会長、ディーター・)ツェッチェは友人であるにもかかわらず、フェラーリに対していくぶん傲慢さを示していた。だが今なら彼もフェラーリに多少は敬意を払ってくれるはずだ。尊敬を勝ち取るには、コース上で結果を出すしかない」