今年からWEC世界耐久選手権のLM-GTEプロクラスに参戦するフォードが、シリーズのドライバーラインアップを発表した。
昨年のル・マン24時間の現場で、16年からWECにフル参戦することを発表したフォード。『フォード・チップ・ガナッシ・レーシング』の名のもとで、全戦に2台のフォードGTを投入する。
今回発表されたのは、フル参戦する4名のドライバーだ。元WTCC(世界ツーリングカー選手権)チャンピオンのアンディ・プリオール、昨年はニッサンGT-R LMニスモのドライバーを務めたオリビエ・プラ、昨年まではアストンマーチン・レーシングからWECを戦っていたステファン・ミュッケ、そしてガナッシでセブリング12時間を制した経験をもつマリーノ・フランキッティという強力なラインアップとなった。なお、ル・マン24時間での追加のドライバーについては明かされなかった。
フォード・パフォーマンスのグローバルディレクターを務めるデイブ・ペリカックは「間違いなく、我々は勝つためにレースを行っている」と話す。
「このレベルで戦うためには、ベストなクルマ、ベストなチーム、そしてベストなドライバーたちが必要となる。そして我々は、世界最高を勝ち取るために、フォードGTのドライバーとしてステファン、オリビエ、アンディ、そしてマリーノを選んだんだ」
チーム代表のチップ・ガナッシは、シルバーストン近郊に設けられたチームの新たな拠点で、4人のドライバーについて「ハート、スピード、そして耐久レースでの実績」をもっていたのだと話した。
過去13年間を過ごしてきたBMWを昨年限りで離脱し、フォード入りが濃厚と見られていたプリオールは「新たなプロジェクトというものはいつもワクワクするものだ。僕にとってWECでフォードをドライブするというのはまさに別次元の話だ」と期待感を語っている。
なお、北米のIMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ(昨年までのUSCC)では、ライアン・ブリスコ、リチャード・ウエストブルック、ディルク・ミューラー、ジョーイ・ハンドの4名が起用される。また開幕戦のデイトナ24時間にはミュッケ、そしてインディカードライバーのセバスチャン・ブルデーも参戦することになっている。