舞台『闇狩人』が、5月13日から東京・天王洲の銀河劇場で上演される。
『闇狩人』は、1988年から90年にかけて『月刊少年ジャンプ』された坂口いくの同名漫画をもとにした舞台。原作はバブル期の華やかな社会を舞台に、普段は漫画家志望の冴えない予備校生として生活する間武士が、法では裁くことができない悪人を罰する裏の稼業「闇狩人」として活動する姿を描いた作品だ。
初の舞台化となる同公演では、ステンレス製の定規などを駆使して戦う間武士役を『仮面ライダー鎧武/ガイム』などの高杉真宙が演じるほか、特殊加工されたけん玉を武器として使う美貌の闇狩人・我竜京介役に『烈車戦隊トッキュウジャー』の横浜流星がキャスティングされている。さらにギターピックを武器に戦う三枝将役の鈴木勝大、怪力で戦う陣内力役の荒井敦史、間武士の最大の敵である皇静馬役の丸山敦史らがキャストに名を連ねる。演出を手掛けるのは映画監督としても活動する深作健太。
■高杉真宙のコメント
舞台『闇狩人』で、主演・間武士を演じさせて頂くことになりました。
武士は、普段はおとなしい学生ですが、正義感が強く悪と戦う時はハンターに変貌する現代版“仕事人”です。
この舞台では楽しみなことがたくさんありますが、まず何より楽しみなのは、横浜流星くんとご一緒できること。
流星とは同じ年で、プライベートでも仲が良く、いつかがっつり一緒に仕事したいと二人でよく話をしていたので。
流星は本当に格好よくて殺陣が上手く、運動神経がよくて、僕がうらやましいなぁと思うところがめちゃくちゃ多いんです!
一緒にいい作品を作れたらと思います。
また、武士は二面性のある役ですが、普段のおとなしい雰囲気とハンターの時、この演じ分けをするのがすごく楽しみです。
僕は、舞台『TRUMP』ではソフィとウルという二役をやらせて頂いたので、今回はその時に身に付いたものをしっかり生かして演じたいです。
プロデューサーの松村さん、演出の深作さんと『八犬伝』に続いて三作目のお仕事となります。
『八犬伝』のときから「またいつかご一緒出来たら嬉しいです」とお話していたので、こんなに早く叶うとは思っていなくてとても嬉しく、ビックリしています。
キャストの方も『八犬伝』でご一緒した方が本当に多く、それも嬉しい事のひとつです。
あのときより、もっと成長した姿をお見せできたらいいなぁと思います。
『闇狩人』はたくさんアクションがあるとのことなのですが、僕は現代アクションをそこまでしたことがないので、そこが一番不安なところ。殺陣も多いのですが、負けないよう食いついていきたいと思います。
頑張ります。お時間ある方、是非観にいらしてください。よろしくお願いいたします。
■横浜流星のコメント
2年前、舞台『里見八犬伝』を観劇したとき僕もこういう舞台に立ちたいと強く思いました。
素直にかっこいいと思いましたし、心打たれるものがありました。
そんな素晴らしい作品を作りあげたプロデューサーの松村さん、演出の深作健太さんを始めとした、皆様と今回一緒に舞台を作ることになり光栄です。
なにより同い年で親友の高杉真宙との共演は念願なので楽しみです。
僕が演じさせて頂く我竜京介は、真宙演じる間武士と同じ、法で裁けぬ悪を殺す秘密の稼業・闇狩人です。
自信家でナルシストだが、それに見合う実力を持っているという役柄です。
我竜京介として『闇狩人』の世界に堂々と”存在”出来る様にしっかりと向き合っていきます。
人間ドラマは勿論、アクションも見所です。
特殊な武器を使って戦う現代アクションとなっているので、普通のアクションとはまた一味違うド派手なものになると思います。
僕の武器である空手で培った力も存分に活かして、面白いものにしていきますのでご期待下さい。
最後にこの素敵な作品をキャスト、スタッフみんなで切磋琢磨し合いながら、一丸となって作っていきますので、よろしくお願いいたします。
■坂口いくのコメント
自作の映像化は妄想してみたりもしましたが、二十年以上経っての、まさかの舞台化です。
偶然にもスクウェア・エニックスの月刊ビッグガンガンにて、「新闇狩人」(原作・絵コンテを担当します)の連載も始まる処でして、このタイミングにも驚きです。
舞台のプロットを拝見した現段階では、時間等の制約から基本設定からの変更があり、原作ファンは戸惑うかもしれませんが、エピソードの再構成を見れば「ああ、こう来たか」とニヤリとすると思います。
また、原作を知らない若いお客さんはまっさらの状態で観て下さい。
そして闇狩人の世界に興味を持ってくれたのなら、原作もお手に取って下されば幸いです(電子書籍はアリます)。
舞台と言う限定された空間で、深作監督がどう表現してくるのかが楽しみです。
高杉さん、横浜さん両氏の事は某特撮シリーズで一年間頑張り通した姿を見ていたので、とても期待しています。是非とも肉体を持ち、生で動く闇狩人達をご堪能下さい。
■深作健太のコメント
まさに昭和が終わり、時代が平成へと変わろうとしている頃、中学三年生だった僕は、コミック「闇狩人」と出逢いました。
現代版の仕事人をも彷彿させる若きダーク・ヒーロー達の活躍は、当時、十代の鬱屈を抱えていた僕にとっては抗し難い魅力を放っていました。
その作品をいま、演劇として演出させていただく事は望外の喜びにほかなりません。
時代がキナ臭さを増して来たいま、「闇狩人」達がどんな巨悪と闘い、葬るのか。
次世代の、魅力溢れる若き役者さん達の競演と共に、お楽しみいただけましたら幸いです。
主演の高杉真宙くんとは、舞台『里見八犬伝』初演・再演で御一緒して以来、三度目の作品となります。
彼が16才の時に演じた八犬士の弟・房八役から、二年後は最強の八犬士・犬江親兵衛役、そして今回の『闇狩人』主人公・間武士役と、出世魚のように変貌し、著しい成長を遂げてきた真宙くん。
今まさに旬の、一方で大変な努力家でもある彼と、また稽古場を御一緒できる事が楽しみでなりません。
そして、横浜流星くんは、御一緒させていただくのは初めてですが、シャープな存在感と、真摯な役作りで、以前から御一緒したかった才能ある役者さんの一人です。 得意のケン玉を武器に、間武士と相対する「闇狩人」・我竜京介役をどんな風に造形してゆくのか。 単なる原作の舞台化に留まらず、かけがえのない自分自身の体と心を通して、役を深めてゆける役者さんなので、その深化を期待しています。 共に19才の若き二人の競演が、切磋琢磨し、時に激しく火花を散らしながら、『闇狩人』の光と闇の世界をどこまで魅力的に、深く刻み込んでゆくのか。 その現場を御一緒できる事は演出家冥利に尽きます。舞台『闇狩人』どうぞよろしくお願いします。