山下敦弘監督の新作映画『オーバー・フェンス』の公開時期が2016年9月に決定。あわせて場面写真が公開された。
同作は、『海炭市叙景』『そこのみにて光輝く』などの著書で知られる佐藤泰志による同名小説が原作。「共に生きる」をテーマに据え、妻に見限られて故郷の函館に戻った職業訓練校生の白岩が、キャバクラで出会った鳥の動きを真似る風変わりなホステス・聡に惹かれていく様を描く。白岩役をオダギリジョー、聡役を蒼井優、白岩と同じ職業訓練校に通う代島役を松田翔太が演じる。製作には脚本の高田亮をはじめ、『そこのみにて光輝く』のスタッフが集結している。
公開された場面写真には、オダギリ演じる白岩が自転車に乗って遠くを見つめる様子が写し出されている。白岩は、過去を引きずって人と距離を取りながら生きている「愛の意味を知らない男」という役どころだ。
山下監督はオダギリの起用について「今まで世代が若い主人公の作品を撮る事が多く、自分に近い等身大の主人公として、共感、親近感が湧く主人公は久しぶりだった。オダギリさんは最近の作品を観ていると、すごく素敵に年を重ねているなと思い、主人公・白岩を同世代の俳優の中で代弁してもらえるのは、オダギリさんしかいないと思った」と語っている。