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フィフィ、トンデモ議員の多くは「目立つ方向を間違っている」

2015年12月31日 20:10  週刊女性PRIME

週刊女性PRIME

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【年末特別連載・フィフィ姐さんの言いたい放題】2015年、悪目立ちしてしまった議員たちを振り返ってみたが、なぜこうした議員たちは一向に後を絶たないのであろうか。そして悪目立ちする議員と、良い意味で目立ってリーダーシップをとることのできる議員との違いとは何なのか、フィフィが迫っていく。 リーダーシップをとる人たちは、有能な目立ちたがり屋でナルシスト お騒がせ議員たちは悪目立ちしてしまいましたが、本来、政治のリーダーシップをとる人たちは、有能な目立ちたがり屋だと思うんです。そして、ナルシストでもあると思います。 例えば、政治学の教科書では一番最初に"権力"についての解説から始まるものが多いです。政治における権力の話は、政治のみにとどまらず、会社や日常のコミュニケーションの中で、どのタイミングで、どう支持を集めるかというヒントが散りばめられています。心理学に近い内容なんですね。そして、そこに挙げられている権力者たちの特徴として、興味深いのが目立ちたがり屋のナルシスト。 しかし、それだけでは支持を集められません。彼らは大衆が困窮し、なおかつリーダーが不在で悩んでいるときにふっと現れるんです。結果的な良し悪しは別として、これらの条件があって、彼らは歴史に名を残すリーダーとして君臨したのです。 今年目立ったリーダーとしては、橋下徹さんが挙げられます。彼は本当に権力というものを研究していると思う。どのようにパフォーマンスしたら大衆の心を動かすことができるのかを熟知している。そして、そうした大袈裟とも思えるほどのパフォーマンスをするためには、ある程度ナルシストでなければならないわけです。大衆の心を動かすことに、この上ない快感を覚えるような人でなければならない。 この前、石原慎太郎さんとお会いした際に、彼は橋下さんについて、3本の指に入る政治家だとおっしゃっていましたが、そこにはリーダーシップをとれる人だという意味も含まれていたのではないでしょうか。小泉純一郎さん以来のパフォーマーとも言えるかもしれません。 だけど問題は、大阪の民衆がそこまで困っていたのか? もちろん大阪は問題を多く抱えています。しかしそれを人々が変えなきゃというほどの意識を持っていたか、ということです。大阪を根本から覆すほどの政策を掲げた橋下さんを求めるほどの環境にはなかっただけなのかもしれません。 橋下さんは、今後芸能界に戻る姿勢を見せていますが、一部には子どもの成長とその影響を考えての選択とささやかれているように、いずれ育児がひと段落すれば、政界に復帰する可能性もあるんじゃないでしょうか。 目立つ方向性を間違えてしまった、お騒がせ議員たち 一方、これに失敗しているのが、お騒がせ議員たちですよね。この人たちは目立つ方向を間違えてしまっている。リーダーは大衆の心を動かすこと、つまりその視線は常に大衆の方を向いていなければならないのに、この人たちは自分の方向だけを見てしまっている。 目立ちたがり屋がいけないというわけではないんです。重要なのは、その方向性。そこをはき違えてしまっている政治家たちが多すぎるように思えます。 政治というのは、支配するものと支配されるものとの関係、1対1の関係から成り立つものです。そこに必ず主従関係は発生します。嫌がっているのに支配しようとすれば、それは主人と奴隷の関係になってしまいます。そうではなく、支配されているにも関わらず、この人にならついていきたいと思わせる力がリーダーには求められるんです。 そして、そのリーダーを決めるのは国民です。自分たちが奴隷になってしまわないよう、リーダーを選ぶ必要があるわけなんですね。 《構成・文/岸沙織》