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オダギリジョーが遠くを見つめる……2016年9月公開『オーバー・フェンス』場面写真公開へ

2015年12月29日 13:31  リアルサウンド

リアルサウンド

(c)2016「オーバー・フェンス」製作委員会

 山下敦弘監督最新作『オーバー・フェンス』が、2016年9月に公開されることが決定し、場面写真が公開された。


参考:不遇の作家・佐藤泰志『オーバー・フェンス』を山下敦弘監督はどう描くのか?


 『オーバー・フェンス』は、『海炭市叙景』『そこのみにて光輝く』も映画化された佐藤泰志による原作を、『苦役列車』『味園ユニバース』の山下敦弘監督が映画化したもの。原作は、佐藤が執筆活動を諦めかけていた頃、函館の職業訓練校での自身の経験が基になっており、“共に生きる”をテーマに描かれている。


 主人公・白岩役をオダギリ ジョー、白岩と恋に落ちる聡役を蒼井優、白岩と同じ職業訓練校の生徒・代島役を松田翔太がそれぞれ演じ、スタッフ陣には、『そこのみにて光輝く』の、高田亮(脚本)、田中拓人(音楽)、近藤龍人(撮影)、藤井勇(照明)らが再集結している。


 このたび公開された場面写真では、自転車に乗り、遠くを見つめるオダギリの顔が写し出されている。オダギリ演じる主人公の白岩は、過去を引きずり、感情を深く押し込め、人と距離を取りながら生きる“愛の意味を知らない男”。本作のプロデューサー星野秀樹は、「立っているだけで心情が表現でき、映画になる俳優」として、オダギリにオファー。監督を務めた山下も、「今まで世代が若い主人公の作品を撮る事が多く、自分に近い等身大の主人公として、共感、親近感が湧く主人公は久しぶりだった。オダギリさんは最近の作品を観ていると、すごく素敵に年を重ねているなと思い、主人公・白岩を同世代の俳優の中で代弁してもらえるのは、オダギリさんしかいないと思った」と語っている。


 また、今年没25周年を迎えた佐藤泰志による原作「オーバー・フェンス」が所収された『黄金の服』(小学館刊)の重版が決定。2016年1月中旬からは、映画仕様に帯がリニューアル予定となっている。(リアルサウンド編集部)