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ウォーホルやリヒターなど「人間の在り方」を問う現代美術展1月開催

2015年12月27日 11:22  Fashionsnap.com

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ゲルハルト・リヒター《エリザベート》1965年 東京都現代美術館蔵 (C) Gerhard Richter 2016
国立国際美術館が、展覧会「エッケ・ホモ 現代の人間像を見よ」を1月16日から3月21日まで開催する。同館の所蔵品を中心とした50作家100点余りの作品を通じて、第二次世界大戦以後の人間描写を振り返る。

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 「エッケ・ホモ」はラテン語で「この人を見よ」を意味し、新約聖書の中で罪に問われるイエス・キリストに向けて発せられた言葉。イエスの受難を表す主題として、美術作品でもたびたび取り上げられきた。宗教的または倫理的な教訓をこめた人間描写は、エッケ・ホモの主題に限らず美術の主要課題とされているが、第二次世界大戦以後は人間の描写と教訓的なメッセージが結ばれることはほとんどなくなったという。今回の展覧会では、様々な社会的矛盾や不合理に直面する中で表現された現代美術の人間像を通じて、人間の在り方を問い直す。展示作品は悪や死、内臓や体液といったテーマの作品を揃え、ジャン・フォートリエの「人質の頭部」や山下菊二の「あけぼの村物語」といった戦中戦後の虐げられた人間像から、アンディ・ウォーホルの「マリリン」シリーズ、ゲルハルト・リヒターによるイメージによる人間像、ポスト・ヒューマンを予感させる田口和奈や小谷元彦による作品まで50作家100点余りを予定。また、国立国際美術館のみが所蔵するアルベルト・ジャコメッティの油彩作品から、絵画作品「男」が公開される。
■エッケ・ホモ 現代の人間像を見よ(Ecce Homo: The Human Images in Contemporary Art)会期:2016年1月16日(土)~3月21日(月・休)会場:国立国際美術館 地下3階展示室(大阪市北区中之島 4-2-55)開館時間:10:00~17:00 ※金曜日は19:00まで(入場は閉館の30分前まで)休館日:月曜日(ただし、3月21日(月・休)は開館)観覧料:(個人)一般 900円、大学生 500円    (団体)一般 600円、大学生 250円    高校生以下・18歳未満、心身に障害のある方とその付添者1名無料※本料金で「竹岡雄二 台座から空間へ」「コレクション 2」の鑑賞も可能出品作家:ジャン・フォートリエ、ジャン・デュビュッフェ、アルベルト・ジャコメッティ、フランシス・ベーコン、ヨーゼフ・ボイス、ユゼフ・シャイナ、ジョージ・シーガル、アンディ・ウォーホル、ゲルハルト・リヒター、ゲオルク・バゼリッツ、ジャン=ピエール・レイノー、ブライス・ボーネン、ローリー・トビー・エディソン、ポール・マッカーシー、ヨルク・インメンドルフ、オルラン、ミリアム・カーン、ミロスワフ・バウカ、トーマス・ルフ、ミヒャエル・ボレマンス、マーク・クイン、フィオナ・タン、孫原&彭禹(スン・ユエン&ポン・ユー)、鶴岡政男、浜田知明、山下菊二、桂川寛、芥川(間所)紗織、尾藤豊、池田龍雄、吉仲太造、村岡三郎、靉嘔、中村宏、石井茂雄、工藤哲巳、荒川修作、木下晋、石内都、北山善夫、森村泰昌、小林孝亘、内藤礼、オノデラユキ、西尾康之、北野謙、島袋道浩、小谷元彦