フィリップ・グラスとパティ・スミスによるコラボレーション公演『THE POET SPEAKS ギンズバーグへのオマージュ』が、6月4日に東京・錦糸町のすみだトリフォニーホールで上演される。
近年は『高松宮殿下記念世界文化賞』『グレン・グールド賞』などを受賞し、来年で79歳を迎える作曲家のフィリップ・グラスと、ポエトリーリーディングからキャリアをスタートさせ、1975年のデビュー以来、詩人、音楽家、小説家、画家など幅広い活動を続けるパティ・スミス。
2人と深い親交を持ったアレン・ギンズバーグにオマージュを捧げる同公演は、フィリップ・グラスの音楽にのせてパティ・スミスが自身およびギンズバーグの詩を朗読するという内容。グラスによるピアノの独奏や、スミスのギター弾き語りも盛り込まれるほか、ステージ上の大スクリーンにはグラスとスミスが選んだギンズバークの写真やイラストが投影される。同公演は『エジンバラ・インターナショナル・フェスティバル』など各国の舞台芸術際や劇場で上演されており、今回が日本初演。グラスの来日公演は2005年以来、約11年ぶりとなる。
さらに、スクリーンに映し出される詩の翻訳を村上春樹と柴田元幸が担当。2人は今回の公演のために新訳を手掛ける。なおスミスは、『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』の英語版刊行の際に『ニューヨーク・タイムズ』に書評を寄稿したほか、小説をギターケースに持ち歩くなど、村上作品のファンとしても知られている。同公演のチケット販売は2月に開始される予定だ。