ルノーがロータスF1チーム買収手続きを完了、ロータスの抱えていた負債を完済、裁判問題が解決したことが分かった。これで2016年にルノーがワークスチームとしてF1に参戦する態勢が整ったことになる。
21日、延期されていたロータスF1チームの税金滞納問題に関する公聴会が高等法院で行われた。
財政難に陥ったロータスは、多額の負債を抱え、英国歳入税関庁への納税も滞っており、滞納額は270万ポンド(約5億円)にも及んでいた。この問題に関し法的手続きがとられたが、高等法院はこれまで再三、ロータスに対して猶予期間を与えてきた。
ルノーは3日、来年はワークスチームとしてF1活動を行うと正式に発表、その際にロータスチームの買収に関し、主要契約にはすでにサインしたと明らかにした。
7日の法廷では、ルノーが株式買収契約に近々サインし、年末までには滞納した税金や負債の支払いを行う意向であると表明したため、21日に再度公聴会が行われることが決まっていた。
そして21日の公聴会で、株式買収契約が正式に結ばれたことが明らかになり、ロータスの裁判問題も終結することになった。
ルノーは、ロータスチームの支配株式を18日に正式に取得したことを発表した。
ロータスのCEO、マシュー・カーターは英Autosportに対し、次のようにコメントしている。
「すべて完了だ。先週末、債権者への支払いができる状態になった。今日はこなすべき手続きを完了させたに過ぎない」
ルノーは、チーム名称、上層部の体制、チームパートナーなどの詳細は2月に開催するイベントにおいて発表すると述べている。暫定的にルノー・スポール会長ジェローム・ストロールがチェアマンに、ルノーF1のマネジングディレクター、シリル・アビテブールがマネジングディレクターに指名された。
また「テクニカルチームは、2月末のバルセロナテストで2016年型マシンをテストするための準備を順調に進めている」とルノーは述べている。