ロータスを買収し、来季ワークスチームとしてF1に復帰するルノーだが、チームの予算が大幅に増えるというエンストンの期待を首脳陣が否定した。
先月、ルノーF1のマネジングディレクターを務めるシリル・アビテブールは、来季のワークス参戦が発表される前のインタビューの中で、「以前に比べてパーセンテージでいうと二桁増える」と、チームの予算が増額されるとの考えを明かし、一部でもチャンピオンチームのメルセデス並みに予算が投入されるのではないかと報じられていた。
しかし、ルノー・スポール会長のジョローム・ストロールは、ルノーがライバルメーカーのように多額の資金をつぎ込むことに否定的な考えを示した。
「いや、全くだ」とストロールが語ったと、grandprix.comが伝えている。
「これ以上はない。我々がサプライヤーとしてつぎ込んでいた額が限度のままだ」
ストロールは、これまでと同じ予算でワークチームを運営し、なおかつパワーユニットを開発し続けることができるのかを問われると、次のように答えた。
「エンジンサプライヤーとしては、何も得ていない」とストロール。
「スポンサーもなければ、FOMによる権利の保証もない。提携もだ」
「しかし、チームになれば、これら全てにアクセスできる」
「我々はそれを最大限に活用するつもりだ」
新生チームには、GP2の強豪ARTグランプリの創設者であるフレデリック・バスールやアラン・プロストがアドバイザーとして加入するとの噂もあったが、未だにどの人物がチームを指揮するのかは定かではなく、ルノー社CEOのカルロス・ゴーンはドライバーラインナップ変更の可能性さえも示唆している。