世界ツーリングカー選手権(WTCC)に参戦するホンダのファクトリードライバー、ガブリエル・タルキーニが2016シーズンのラインナップから外れることになった。
元F1ドライバーで現在53歳のタルキーニは、2013年からJASモータースポーツがオペレートするカストロール・ホンダWTCCチームのワークス・シビックをドライブ。今シーズンはホンダ陣営で最多となるポイントを稼ぎ、王者シトロエン勢に続くランキング5位につけた。
ホンダ・ヨーロッパのモータースポーツ責任者を務めるロバート・ウォザーストンは、タルキーニのWTCCプログラムに対するこれまでの貢献に感謝を述べるとともに、今後同社のレーシング活動において彼が何らかの役割に就く可能性をほのめかした。
「ガブリエルが近年のWTCCおよび彼のキャリアを通じてホンダにもたらしてくれたすべてに、とても感謝している」とウォザーストン。
「彼は長年にわたって我々のツーリングカーにおける取り組みの中で重要な役割を演じてくれた。とりわけ、市販のシビック・タイプRをベースとする現行のホンダ・シビックWTCCマシンの開発にとても尽力してくれた」
「我々は2016年に向けて、カストロール・ホンダWTCCチームとファクトリーにおける取り組みを新たにするという決定を下した」
「ガブリエルとの良い思い出と愛情に満ちた素晴らしい関係に別れを告げることは当然悲しいが、ガブリエルにはホンダ・レーシングの一員として今後も何か別の役割を検討しており、個人的にも今後の活躍を祈っている」
「カストロール・ホンダWTCCチームは、来年のチャンピオンシップにおける目標を新たにした。よって、近いうちにさらなる変更と新たなドライバーラインナップを明らかにする見込みだ」
タルキーニ自身も今後の活動について、引き続きホンダと関わっていくことをほのめかしている。
「私には長年にわたるホンダとの素晴らしい思い出がたくさんある」とタルキーニ。
「来年に向けた彼らの決定を本当に尊重しているし、今後もこれまで共に過ごしたシーズンの良い思い出を持ち続ける」
「私はホンダの一員として世界ツーリングカー選手権に復帰したことをとても誇りに思っているんだ。チームの今後の成功を祈っているよ」
「来年も引き続きレースをすることをメインに現在オプションを検討している」
「ただ、それと並行してWTCC以外における彼らの将来プログラムに引き続き参加することについてホンダと話し合っている」
タルキーニは、10年におよぶWTCCのシーズンで通算20勝を挙げている。