世界ラリー選手権(WRC)に参戦するシトロエンは、クリス・ミークと2018年までの3年契約を結んだことを発表した。
2014年からシトロエンのワークスドライバーを務めているミーク。アルゼンチンラウンドではWRC初優勝を挙げ、最終戦のラリーGBでも2位に入り、シトロエンのマニュファクチャラー2位獲得に貢献していた。
先月シトロエンは、数戦のスポット参戦は予定しているものの、2017年のマシン開発に集中するために来季のWRCワークス参戦は休止することを発表。今季で契約が切れるミークには、開発ドライバーとして来季も残留してくれることを希望し交渉を進めていた。
しかし、ミークは先日、2017年からWRCに復帰するTOYOTA GAZOO Racingのチーム代表であるトミ・マキネンとフィンランドで面会。この場で3年契約での移籍を持ちかけられたと報じられる。シーズン中にはヒュンダイへの移籍も噂されたミーク。シトロエンかトヨタの選択を迫られていたが、シトロエンと2018年までの長期契約を結ぶことを選んだようだ。
「自分のキャリアを追求するため、さまざまなオプションがあった。しかし、2年以上に渡って行ってきた仕事に報いるためにシトロエン・レーシングに残ることを選んだ」とミーク。
「彼らが僕に示してくれた信頼に感謝するひとつの方法だよ。僕たちはお互いをとても良く知っており、このような理解は新しいクルマの開発に不可欠だ。世界タイトルと多くの勝利を得るために戦うことができるよう目指しているよ」
「名門ブランドの歴史の中で、この新しい章の一部にいられることをとても嬉しく思っている」とコメント。
ミークと共に、期待の若手ドライバーであるステファン・ルフェーブレも2016年のプロジェクトに参加すると言われている。
シトロエンは、開幕戦のモンテカルロラリーに参戦を予定しており、そのエントリー締切日が迫っていたことで、ミークの契約を急いだようだ。
シトロエンのチーム代表イブ・マトンは、「当社の新しいプログラムでは、何よりも我々の技術的な知識を持ち、経験のあるトップレベルのドライバーを望んでいた。クリスは、間違いなく最良の選択であり、彼が我々を選んでくれたことを喜んでいる」
「クサラ、C4、そしてDS3 WRCの後継車を開発し成功を成し遂げる3シーズン。彼はキャリアで最も重要な時期になる。2016年は、新車の初期テストを予定している4月からのプログラムがクリスにとってのプライオリティになるだろう。それと共に、クリスは世界選手権のいくつかのラウンドに参戦することで、彼のレース感を維持させる予定だ」と語っている。