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メルセデス、スパイ事件にフェラーリの関与なしと結論

2015年12月16日 07:51  AUTOSPORT web

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2015年アメリカGP ニコ・ロズベルグ(メルセデス)とセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)
メルセデスは、フェラーリに移籍する可能性があったエンジニアが情報を持ち出した問題を調査する中で、秘密情報がフェラーリに漏えいした事実はないと結論づけた。

 メルセデスのF1エンジン製造などを担当するメルセデスAMGハイパフォーマンス・パワートレインズ(HPP)でF1エンジニアリング部門のリーダーを務めたベンジャミン・ホイルが、退職を前に秘密書類やデータを持ち出したとして、HPPは訴訟を起こした。メルセデスはホイルは来年初めからフェラーリに移籍する予定だったと考えており、ホイルの情報持ち出しにより彼とフェラーリが不正な利益を得た可能性があると主張していた。

 しかし15日、メルセデスはここまでの調査結果を発表し、フェラーリに情報が渡った証拠はないことを明らかにした。

「メルセデスからホイル氏が秘密情報を持ち出した件に関し、メルセデスとその情報を受け取る可能性があった会社への損害を防ぐため、内部調査が行われている」とメルセデスの声明には記されている。

「メルセデスはすべての秘密情報が回復されたとの結論を下せるようになるまでこの調査を継続する。この作業にはさらに2~4カ月かかるものと予想される」

「調査ではこの情報がフェラーリに伝わったと信じる理由は一切見つかっておらず、裁判所文書においてフェラーリの不適切な行動に関する申し立てはなされていない」

「メルセデスは、ホイル氏に対する法的手続きを継続することを含め、自身の利益を守る行動を今後も続け、モータースポーツ界において秘密情報の不適切な移動が起こる可能性を予防すべく努めていく」


 メルセデスがホイルに対して訴訟を起こしたことが明らかになった際に、フェラーリのスポークスマンは彼と契約は結んでいないと発言した。両者は話し合いは持ったものの、正式契約の段階には至っていなかったものとみられる。

「フェラーリはベンジャミン・ホイルは弊社と契約を結んでいないと強く主張する。彼が近い将来にフェラーリに加入することはない」とフェラーリのスポークスマンは発言していた。
 また、フェラーリ会長セルジオ・マルキオンネも「その人物は採用してはおらず、何も問題は存在しない」とコメントしている。