フェラーリF1チームのテクニカルディレクター、ジェイムズ・アリソンは、今季マラネロに3勝をもたらしたセバスチャン・ベッテルの働きを非常に高く評価している。
今年フェラーリに加入し、第2戦のマレーシアで早くも跳ね馬ドライバーとして初優勝を飾ったベッテルは、その後もハンガリーとシンガポールで勝利を挙げ、チームが開幕前に掲げたシーズン2勝の目標を上回る成績を達成。フェラーリ完全復活への道筋を開いた。
「メルセデスほどいいマシンを持っていなかったのは明らかだが、我々は3つのレースに勝った。3つともすべてセバスチャンだ」と、アリソンが語ったとF1iが伝えている。
「彼は3勝と共に多くの表彰台も獲得したが、勝つのに十分とは言えないマシンでこれほどの競争力を発揮したことはミラクルを頼むようなものだ」
かつてミハエル・シューマッハーとも働いた経験のあるアリソンは、偉大な皇帝を引き合いに出し、ベッテルを次のように評した。
「セバスチャンは珍しくも非常に率直でおおらかな性格の持ち主だ」
「エゴがないと言えば違うが、彼はグループやチームの一員としてそのエゴを抑えている」
「日曜にチームの一員として結果を出そうとする人物がいることはうれしいことだし、それがグループの勢いを増すことにもなる」
「私は、チームで戦うことの意義を本当に理解していた人物をふたりほど知っている。ひとりはミハエルで、もうひとりがセバスチャンだ」
「一方を過小評価するわけではないが、それがセバスチャンとミハエルの独特の強みでもあるんだ」