メルセデス・モータースポーツのボス、トト・ウォルフが、史上最多の21戦からなる2016年シーズンに今のチーム体制では対応しきれないと述べ、対策を検討していることを認めた。
FIAは2日、来季F1カレンダーを正式に承認、3月20日のオーストラリアGPから11月27日のアブダビGPまで約8カ月の間に21戦を開催することを明らかにした。21戦は史上最多開催数で、2週連続開催はカナダとアゼルバイジャン、オーストリアとイギリス、ハンガリーとドイツ、ベルギーとイタリア、マレーシアと日本、アメリカとメキシコの6回におよび、7月と10月はそれぞれ4回グランプリが開催されるという、超過密スケジュールとなっている。
アメリカGPは資金不足の問題を抱えており、暫定扱いとなってはいるが、いずれにしても今年の19戦ですでにスタッフの体力的には限界だったとウォルフは述べている。
「転戦チームにとっては非常に負担が大きい」とウォルフがメルセデスのイベント、スターズ&カーズで述べたとMotorsport.comが伝えた。
「今年の19戦の時点ですでに負担が大きかったのに、来年は2週連続開催も多く、非常にきつい」
「体制を見直す必要がある。シーズンを終えるころには全員疲れ切っているのだ。今の体制のままで21戦を乗り切れるかどうか確信が持てない」
「シフト制を導入して、レースウイークエンドの後に休みを設けることも考えなければならないだろう。来年をどう乗り切るか、極めて難しい問題だ」
autoweekは、ウォルフは21戦は「もはや不可能」「チーム全員が最大限のパフォーマンスを発揮することを目指しているのに、1年365日働いていたのではそれは望めない」とも述べたと報じている。