ルイス・ハミルトンは、ニコ・ロズベルグとのライバル関係はF1にとって「健全」であり、チームメイトとの関係性に「問題はない」と主張している。
このハミルトンの発言は、メルセデス・モータースポーツ代表のトト・ウォルフが「チームメイト同士の関係悪化がチームにとって有害となった場合、ドライバーラインナップの変更を考える」と語ったことを受けてのもの。ウォルフは12日にシュトゥットガルトで開催されたメルセデスのイベント、スターズ&カーズにおいて両サイドにドライバーを従えた状態で再度同様のコメントをしている。
英国オートスポーツがウォルフの主張についての意見を聞いたところ、ロズベルグは「トトが、実際は今が良い状態であるという結論を取り戻すことを望んでいる。僕に言えるのはそれだけだ」とコメント。さらにウォルフに対しては「素晴らしいやり方でうまく状況を処理してくれて、本当にありがとう。白髪が何本か増えたのが見えるよ。僕らのせいかもしれないね」と述べた。
ハミルトンは「ニコの意見に賛成だ。意見が合ったのは今年初めてかもね! (ロズベルグとのライバル関係は)F1という競技において健全なものだ。チームの中にはエネルギーが多くある。ネガティブな要素はなにもないと信じているよ。どんな環境でもこれは自然な形であり、チーム内の空気には強さがなくてはならない。僕らは常勝チームで、メルセデスには常に最前列にいてもらいたい」
「一緒にできないことは何もないから、いつもどおりにコミュニケーションをとりつつ、問題が出たときにはきちんと修復する。まあ今のところ問題はないけどね」
このやり取りの前にウォルフは、以前からの主張を繰り返していた。
「コース上での競争が好きだし、議論とレースは難しくなければならないと考えているから、今の状況は素晴らしい。この状況はチームを前進させ、ぬるま湯から脱却させてくれるから、チームにとっては良いことだ。ニコとルイスからそれ以上のものを期待してはいないし、F1にとっても良いことで、重要なのはそこだ」
「レースの中で制限を設けるようなことはしたくないというのが我々の当初からの哲学で、それに基づいてタイトルを獲得できるだけのドライバーをふたり選んだ。非常にコンペティティブで激しい戦いになるため、これを抑えつつ、チーム内に緊張感が波及したりガレージ内で対立が起きないようにすることが重要だった」
「我々はひとつのチームであり、共に前進していく。ニコとルイスはその意味を熟知している。チーム内の空気感は大切なものだ。それは我々が何者であるかを知らしめるものであり、チーム内部の敵対心は害になる」
「熾烈な競争を抑えることができず、チーム内に飛び火していくようなことがあった場合には、将来的にドライバーラインナップをどうするか検討する必要がある」